しおりん日記

同じアホなら笑わにゃ損!好きなものの話を書く!【twitter】@_shioring_

「髑髏城の七人 上弦の月」がとても好きだったという気持ちを書き残しておく。

 唐突ですけど、こんなに数多娯楽がある世の中で形振り構わず一直線に夢中になれる何かに出逢えることは奇跡に近いと思っているんですよ。だから、この冬私は久し振りに奇跡を手にしたんだと思ってます。

 とにかく髑髏城の七人が好きで、特に上弦の月が好きで好きでしょうがなくて毎日髑髏城のことを考えていた約三ヶ月だった。初日に極寒の中で当日券を勝ち取った自分を褒めてあげたい。初日に見ていなければ、こんなにも通うことは出来なかったのだ。

 思えばこの三ヶ月、幕間と終演の時間が身体に刻み込まれtwitterでライブ感のある感想を読み漁っていたし、気付いたらローチケとおけぴ*1を開いていたし、twitterでは毎日「上弦 譲」と検索していたし、常にぐるぐる考察をしていたし、本当に毎日順調に狂っていた。平成の世で味わった最高の合法麻薬、髑髏城。気付いたら手元に23枚も半券があった。多分ビスケットシステムでポケットを叩いたら増えたんだとは思う。思わせてくれ。ああ、ジャンキーのハッピークレイジーな日常。もう知らなかった頃には戻れないのだ。

 こんなに何かに夢中になるのは久しぶりなので、今の髑髏城を愛おしむ気持ちを適当な文章で残しておく。TLでは卒論と呼ぶのが流行っているけれど、私の書くものは多角な考察も説得力ももはや感想すらもなくてただの深夜に書かれたのラブレターみたいなもん。ポエムと羞恥と荒さに満ちた文章を上弦の各役に宛てて、残しておきたい。*2他でもない、七年後の私のために。*3忘れたくなくても人は忘れてしまうからな!

 

 

【捨之介・福士蒼汰

 初日に見たときは存在感のない滑舌悪い主人公だと思ってごめんな~!(だがしかし顔は最初から良い)今となっては煌めきそのものだと思っている。青雲、それは、君が見た光…青雲…雲…?曇天に笑う…3/21ロードショー(ダイマ

映画『曇天に笑う』公式サイト

 

福士捨、12/10にてガラリと印象が変わって興味を持ち、そして12/29ソワレにて雷を落とされて、1/23にて完全に希望を託し、2/2に心を折られ、2/4ソワレに絶望に満ちて、2/18マチネで眩しく煌めき、2/18ソワレに爆笑させられ、2/20にエモ大爆発を起こしてくれた。(だいぶ割愛したけど大体こんな感じ)まるでトトロで真夜中に育てるどんぐりの木みたいな成長速度。きっといのうえ大トトロとか早乙女中トトロとかが育ててる。サツキが兵庫たんでメイがきりちゃんな!うぅ~~~ん、ヴワッ!!!!!いやトトロじゃなくてドクロの話をしよう。

 本当に若々しくてたどたどしい感じだった前期を経て、前期楽に高すぎる理想と青すぎる過信が爆発しポキリと折れ絶望に塗れた叫び声を聞かせてくれ、年が明けたら飄々としたあんちゃん度が増して年齢プラス1歳経験人数プラス1人って感じで成長して、そして、ライビュ公演で見たときに全ての捨之介が一個に合わさっていて、なのにスキャンダルで唐突に闇堕ちして、そしてまた光を取り戻した。この三ヶ月がまるで一つの物語だったみたい。というか、この人は自分自身は物語になってしまう華と業を背負った人なんじゃないかって勝手に思ってる。

 福士くんってもう本当に0番の人なんですよね。ナチュラルボーンど真ん中。女の股から生まれた時から主人公。*4こういう運命のセンターに出逢ったときに、お郷が女子ドルヲタなのでいつも同じ例えをしてしまうんですけど、前田敦子さんタイプだと思います。何でだか分からなくてもスポットライトが当たってしまう、はっきりした理由なんか無くても目が勝手に惹き付けられてしまう、爆風みたいなオーラで周りを吹き飛ばしてしまう、パズルのピースみたいに真ん中しか合う場所がない、自分で選ばなくたって他でもない運命そのものが真ん中に選んでしまうセンター

(余談ですけど、対して私は下弦の宮野さんを大島優子的なセンターだと思ってます。確かな技術と努力と自信に裏打ちされ自分もみんなも満場一致で選んだセンター)

 運命が選んだセンターってみんなが憧れる華であると同時に業だとも思うんですよ。私がエモ爆弾で死んだ千秋楽のストップモーションで刀を掲げたシーンなんか正にそれで、普通はあんな行為選べない。0番としての生き方しか出来ない人だからこその行為だと思うんですよね。だからこそ私はエモーショナルの洪水で溺れ死んだんですけど。きっとセンター以外の生き方を知りようがない。まあここまで全部私の勝手な妄言なんですけど。でも、その美しい業の深さが月の捨之介にすごい当てはまったんですよね、私の中では。自分の意見が正しいと信じてるわけじゃなくて、自分の手の中にある答えしか知らなくてその答えを渡すことしか出来ない、その真っ直ぐな業の深さがとても"らしくて"好きでした。

 飄々と完璧すぎて嘘くさい笑顔を振りまきながらおどけて、なのに時折脆く傷ついた表情と背中に織田の家紋をチラリと見せ、天魔王も蘭丸も止められると、自分の言葉が伝わると丸っきり本気で信じていて。だからこそ、全て否定され叩き折られて絶望の咆哮を上げるラストに向けた流れが好きだったなぁ。天魔王が消えた彼方を見つめる空虚な瞳は、いつだって宝石みたいだった。けれど、何度見ても、ラストのボロボロでぐちゃぐちゃな剥き出しの泣き笑いが一番美しくて。もっともっと挫けてぼろぼろなとこを見せてほしいです。キラキラした先輩だけじゃなくて。知らないことを知って、汚いものも知って、スポンジみたいに吸い込んでほしい。(でもその汚いものって下ネタじゃねぇからな!忘れろ!贋鉄斎ルームのことは忘れろ!乳首のことは忘れろ!キン●マの話はするな!!!)

どんなに汚いものを吸い込んでもきっと真ん中の居場所は奪われないと思う。まあ神様に選ばれたセンターなんで。知らんけど!(魔法の言葉)

 

 とまあ、褒めまくったんですけど上弦ってガチゃって呼ばれがちで、特に天魔王なんて色んな人からガチャって呼ばれていたんですけど、私は何よりこの人が一番ガチャだった気がする…割と出目に差があって、SSR福士捨之介のときもあればN福士捨之介もざらにあった…。まあ、初舞台だし不安定だったりダメなときがあるのは当然なんだろうけど、お金を等し払ってる以上もう少しクオリティに安定感があったら良かったなぁとは思う。思うけど、私はその不安定さも含めて楽しんでしまったからもう親ばかでもなんとでも呼んでくれ。

 というかK音って事務所、冷静に頭おかしくないです?普通初の舞台に上演時間4時間超で殺陣もあっておまけに疲れた終盤に六天斬りみたいなめんどい仕掛けもあってさらにその物語の座長ですよ!?いや普通にコクーンあたりで2時間とかで良くない!?私はK音のこと子供を崖から落とすタイプのライオン事務所だと思ってるので、天海祐希さんはきっと実質ライオンキングなんでしょうね。

 

 ドルヲタなんで散々運命に選ばれたセンターの話ばかりしましたけど、中身は小学生みたいで(後半の贋鉄斎ルーム、いろんなとこで言われてるけどキッズルームだったね…おだ組すてのすけくん…)、とびきりの努力家で、舞台で異常に光る福士くんが捨之介だったから私の大好きな上弦だったんだろうなぁって思う。

 もう、1/23のソワレ公演とか2/18マチネとか抜群に超最高だった。というか1/23に関してはあれがライビュで中継されたと思うと、円盤に残るかと思うと、全世界に「これが私の愛した髑髏城の七人上弦の月の座長です!!!!!」と大声で叫んで回りたいです。ありがとうございました!

 

【天魔王・早乙女太一

 お前のせいで人生狂った大賞2017受賞おめでとうございます!!!

 舞台の神様ってこんな顔をしているんですね。寝言じゃないよ、起きてるよ。私、真面目に11/23公演を見た時に現人神に出逢ったと思いました。というか、今だから懺悔するけれど舞台に造詣の浅い人なので、早乙女さんのイメージは…その…あの…「代表作・彼女を路上でDVfrom女性自身」って感じだったんだ…許してくれ…俗人の心は汚れきっていた。あ、石を投げないで…生卵も…

 本当に知らないということは悲しいし勿体ないことで、本当にもっと早く舞台の上で動く早乙女さんに出逢いたかったし、今を逃しちゃいけないという気持ちで前半戦のチケットは増やしました。けれど知らないことは悲しいけど、その知らなかったことを知るということはとても嬉しいことで、こんなにワクワクして瞬間瞬間を見逃したくないというのは久しぶりだったんですよ。口説きの心臓を掴むような話し方や、頬に出来る傷や、爆速なのに重たくてとにかく美しい殺陣や、マントに命を吹き込むような美しい捌き方や、見ている人の情緒を滅茶苦茶にするクライマックスの声や、とにかくその全てに脳味噌をガンガン揺らされて、狂わされたんですよ。加えて実は初日のチケットは当日券の開演後に案内されるやつでやっと入れたので、六欲天ダンス見れなかったんですね、だから初日に味わった血液が沸騰して鳥肌が立つ初見にしか味わえないあの魔法の感覚を、二度目でも味わえたのは貴重な体験だった…。あの身体の細胞が全部生まれ変わる感じを、人はハマるって呼ぶんだなぁって思い出しました。(情緒不安定とかPMS酷そうとか命の母ホワイトあげたいとか言ってたけどまあ混乱のひとつだしそれもこれも全部率直な感想だった)

 ガチャって言われてたけど常にクオリティが高くて、ガチャって言ってもレア限定ガチャの人だったなぁ。一声一声が恐ろしくて神経を震わせてきて、所作の全てが国宝級に美しくて、何回見てもこの人だけは飽きなかったし新鮮だった。どんな魔法を使ってるんだろう、って千秋楽が終わった今でも感じます。

 上弦の天魔王は人の心を透かして読む人であって、自分の心を観客には透かして見せてくる人だったんだけど、その真ん中を見た気になって私がどんなに言葉を尽くして寄り添おうとしても「所詮貴様にも分からぬよ」ってそっぽを向かれてしまう気がします。不思議だ。あんなにも心の内に触れた気がするのに。

 狡猾なようで純粋で、愛して尽くすのが好きなのに同時にすぐ壊したくなってしまうし、自分はただ一人の特別な存在でありたいのに寂しがり屋で一人は嫌で、上手く言えないけどそのちぐはぐさが奇妙で魅力的だったなぁ。とにかく、好きで好きで堪らないし、救ってあげたくて愛したくて堪らない天魔王だった。いつか天魔王が救える未来が来ると思って繰り返し通ってたんですけど(私はほむら、天魔ちゃんはまどかというまどマぎごっこ、何故か千秋楽を終えたら「やっと楽になれたね蘭よりもあなたこそ殿のところまで迷わず行ってくれ拒否られたって真っ直ぐに」ってたった一人どこかで死んでしまっ彼の血の気の無い白い瞼を閉じてやりたい気持ちでいっぱいでした。

 

 リズムと所作の嵌り方の美しさに脳が蕩ける六欲天ダンス、口説きの話し方の魂を飲み込んでいくようなテンポ、絵画みたいに美しい口付け方、人を斬ったこと三回ぐらいあるとしか思えない無界屋襲撃の殺陣、じわじわ染みて廻る毒みたいな「人の男」の声、今でも一つ一つのシーンが鮮明に思い出せるのは、それだけインパクトがあったんだろうと思います。

 たぶん、「好きだった……」以外の言葉では表せない。本当に美しく残酷で可愛くて可哀想な天魔王のこと、この先何度髑髏城を見たって一番好きだと思います。これが有名な「最初の髑髏がお前の揺り籠」説です。最初に出逢った天魔王が早乙女天魔王で、私は幸せだ。本当に心の底から思います。生きてると、いいことがあるもんだなぁ!

 とりあえず、落ち着いたら「ふたがしら」を履修したいと思います。

 

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【無界屋蘭兵衛・三浦翔平】

 お前のせいで人生狂った大賞2018受賞おめでとうございます!!!

 後半はとにかくこの人に狂わされた。美しいという暴力的なパワーで殴られる続けると人は簡単にもドランカー状態になります。私が証明です。とか言いつつ、みうらんべの魅力って美しさだけじゃなくて細かなお芝居やバランスの良さに夢中になっちゃうんですよね 。まあ、往々にして無界屋蘭兵衛って役がヲタク殺しの麻薬っていうのもあるとは思うんですけど。私は月が揺り籠のヲタクなんで上弦下弦とワカのキャラクター造形しか知らないから余計だと思うんですけど、私はイレギュラーと呼ばれる上弦蘭も最初から違和感って覚えませんでした。蘭丸という小姓という過去を持つキャラクターの抽出の割合の差かなって単純に思います。理屈がしっかり通ってるんですよね、なんか。殿の右腕としての成分が多かった上弦と、色小姓での抽出が多かった下弦。ただ、どちらも抽出が多いか少ないかなだけで。というのもこの役柄だけは明らかなモデル「史実にもいた森蘭丸」がいるんですよね。だから鏡合わせみたいに、下弦の蘭はぽろりと無界で武士だった頃の怯みのない残虐性が顔を出すし、上弦の蘭は口説きでとろとろに蕩けた色を予感させるような顔を見せる。その抽出割合への違和感とか相性は「己の中の森蘭丸像」はもちろんだけど、それ以上にぶっちゃけ「どの殿と趣味が合うか」に尽きる気がします。私は断然上弦の殿と趣味が合った!!!わかるよ!!!わかるよ!!!お前のとこの蘭は可愛いよ!!!でもその可愛さ、自分だけで独り占めしたいよね!!!わかる!!!!!

 

 上弦の蘭はオラオラしているけど無界にも太夫にも忠義を感じているのがよく分かる。穏やかで温かな愛情というより、硬質でずっしりとした愛情だと思ってます。下弦の蘭の愛情がふわりと開いた花のような愛情だとすれば、上弦の蘭は表面的には見えないけれどしっかりと地に広がって養分を送っている根っこのような愛情だと思うんですよね。私はそんな武士の忠義にも似た不器用で硬質な上弦蘭の愛情を感じるときに可愛くて堪らなかったんですよ。まあ、ヲタクの妄想なんですけど。妄想ついでに言うと、それまで色を感じさせなかった、何なら色小姓ではなかったんじゃないかとすら思わせる忠義の厚みで覆われた蘭が、夢見酒で「殿に最も愛された自分」を強制的に思い出させられ、ぼろぼろと忠義心の殻が剥がれていく瞬間が毎度最高に興奮したんですよね。シンプルに、興奮です。とろとろに蕩かされ、うっとりと縋りながら、従順に髪を引かれて交わされた口移し。それはこちらにはっきりと色を感じさせ、殿に「最も愛されていた過去」を想起させる。人の覗いてはいけない秘密を知ってしまった瞬間のような、噎せ返るほどの甘い毒を吸ったような興奮はまさしく麻薬でした…。麻薬を失ったあとの生き方はまだ分からないから良い病院があれば紹介してください…頼む。


 上弦蘭って私にとってはすごく妄想想像力を掻き立てる存在で、だからこそ散々脳内で捏ね繰り回した後半戦でよりどっぷり嵌まってしまったと思うんですけど、それもこれもひとえにしょへさんのお芝居の力だと思うんですよね。私は従来から登場人物の過去が透けるようなお芝居をする人が大好きで、オラついているのに着物を扱う綺麗な所作から優秀な小姓時代を感じたり、「殿が最も愛したお前」と呼び掛けられて瞳が落ちそうなくらい見開いた瞬間に殿との時間を感じたり、本当にそういう些細なことなんですけど、とっても想像を掻き立てられるんですよね。たぶんそれって自分の中でキャラクターの設定が細かく確立させれているからだと思うんですよ。特に演じる本人と役のギャップを感じるほどに、繊細な作り込みを感じるんですよね。一番顕著だったのが太夫とのことなんですけど、初見のときから「この人、太夫に拾われたとき片膝立ててご飯とか食べて頭はたかれてそうだな…」って感じたんですけど、パンフで本人から役の背景として太夫と出逢った頃は手の付けられない狂犬だったって語られてて超テンション上がりました。すごいすごい自分が感じたものの答えが語られてるキャッキャ。

 あと、しょへさんのお芝居の想像力を掻き立てられるもう一つの点、っていうか前述よりこっちの方が要素が高い気がするんですけど、異常なバランス感覚だと思うんですよね。蝶番力っていうか。主にノーマルガチャとSSRガチャ(前述捨&天参照)のせいで見るたびに印象の違う上弦でしたけど、その度にしょへさんのお芝居が呼応して繋ぐように細やかに変わっていったのでその度に個々の関係性の違う側面が見えてきてドキドキしました。本人の作り込みは細やかで芯はブレないのに、関係性の変化で色味を変えてくるんですよね。その変化に毎回ぞくぞくさせられた2018でした…後半のギアがより上がったのは間違いなくこの人のせいだった。気持ちの良い想像のための「余白」をありがとうございました。

 とまあここまで書いたけど、周りの変化に呼応するばかりだった蘭がラスト一週間であれやこれや能動的な変化をぶつけてきたんでもう死ぬほど興奮したよ。受けて変化するケミストリーなお芝居も楽しかったけど、もの凄いスピードで色んな顔を見せてくれるお芝居もまた麻薬だった。このタイミングを逃したら一生後悔すると思って、初春の蘭の変化祭り…シールを集めるのに夢中になってしまった…白いお皿の代わりに思い出と刺激をもらったよ…ありがとう…。そして千秋楽にぴたりとすべての周波数が合ったあの感じ、雑音の一切ない無界屋みうらんべえのクリアな姿、マジで一生忘れたくない。千穐楽が己の頭の中にしか残らないの、本当に悲しいです。でもそれで言ったら「18ソワレの少女性の高い蘭」だって忘れたくないし、「ビンタ三連発の蘭」も忘れたくないし、「マチネ全然起きてない蘭」も忘れたくないんですけどね!ライビュでの世界一美しい涙が残ることだけが救いです…。

 

 マジでみう蘭まるごと好きすぎて文句とかないんだけど、一つあるとすれば「人は死んだら息をしないって理科の授業で習ってきて!!!お胸上下しないよ!!!」以上です。あと、ラジオが面白すぎるというのは今後も続く常備薬ハッピーメディアとして大きな収穫ですありがとうございました。

 

 あとさ、最後にさ、既にこれを書いている間に(5日くらい書いてる)TLでも見掛けてしまったしもっと上手にこの話してる人もいるんだけど、女子ドル村の住人としてどうしてもこの話したいからしていい?\いいよ!/

 私にとって上下の蘭兵衛は本当に「さやみる*5的な二人だったんですよ。坂道で言うところの白石西野コンビ。背中を預け合っているからお互いの姿は視界に入らないけど、お互いが極め抜いた正反対のやり方でそれぞれ闘っている。さやみる的な二人。実際、アプローチの仕方は違えど、対客席に対しての攻撃力(求心力、というか沼力*6)はこの二人がめちゃくちゃに強かった気がします。

 山本さんが過去に発した(渡辺さんは)友達のような関係にはなれないけど運命の人(※ニュアンス)って言葉がマジで似合う二人だと思いました……みうらんの対が廣瀬蘭なの、マジで最高だったよ…ありがとう貴社の腐女子とみうらんを選んでくれた誰かさん!!!誰か分かんないけど、半蔵、金500枚あげて!!!

 

【霧丸・平間壮一】

 霧ちゃんは偉い。

 そうなんですよ、偉いんですよ霧ちゃんは。毎回そんなことを言っていた3カ月だった。特に2月は行くたびに5回くらい霧ちゃんは偉いって言っていた。それぐらい霧ちゃんは偉い。というか、平間くんが偉いっていうか超すごいんですよね。特にめちゃくちゃ印象に残っているのは、やっぱり2/18の夜なんですけど3.5天六天斬り魅せられてあわあわしてるときに発せられた「聞け!」です。まーーーじで!痺れ!た!会場全体の空気がガラリと変わって鳥肌が立ったのいま思い出してもぞくぞくする。前半より、場の「いつもの空気感」が定まってきた後半に凄さを実感することが多かったなぁ。きっとあれだけガチャ状態だったのに、毎回何だかんだ上弦らしさっていうぼんやりした空気感を纏う仕上がりにさせていたのは平間くんの裏リードがきちんとしていたんだろうなって素人目にもとっても感じました。セリフの芯を失わず場に合わせたチェンジが出来るの、本当に舞台のキャッチボールと反射神経の鬼って感じがします…詳しいことは分かんないんだけど。 

 多分さ、平間くんのバランスの良さって誰かが語ってくれると思うんですよね。なので、私は運命のシンメの話をしていいですか?またアイドルの話をしていいですか?\いいよ!/

 上弦下弦どっちの捨霧コンビも勿論尊かったんですけど、個人的に有り得ないくらい上弦のラストが刺さりまくってたんですよね。それがTLで見たどなたかのつぶやきで解決しました。

「上弦捨霧は運命のシンメってことで全て解決しちゃう説得力」

それだ。それだ。それだーーー!!!太古からのシンメ厨物心ついた時からシンメ厨ハイハイの記憶と同時にシンメ厨ってくらいのシンメ厨なんですけど、そう、例えて言うならにのあい*7的な意味不明の説得力を感じるんですよね。下弦はお互いが一緒にいることにすごく意味があってその意味に説得力がある二人なんですけど、上弦はお互いが一緒にいること自体に説得力があって、意味は分からないけどその説得力が二人がいる意味みたいなものの二人って感じなんですよ。私の中ではそれを一言でいうと「シンメ」です。奇跡のバランスがもたらした稀有なる魔法、それがシンメ。だから刺さらない人には全然刺さらないと思うんですよ。理屈じゃない。しっかりしたストーリーを求める人はもしかすると刺さらない。けどストーリーじゃなくて意味不明のエモーショナル爆弾を求める人には非常に刺さると思うんですよね。知らんけど!!!何て言うか、下弦の二人が超良いのも分かるんですよ最高なのきっと「下弦霧と下弦捨之介はお互いを支えたって、引っ張り合って、互いに生きる意味とか答えのようなものを見出して生きていくんだろうな」って寸分の隙もなく感じるしそれにグッとくる。でも上弦の捨と霧は「よく分かんないけど、二人が並んでいないのは考えられない。でもふらっとどっちか消えたりするかもしれない。だけどパズルのピースみたいにぴたって嵌るのは互いしかいないからきっとよく分かんないまま隣で肩を並べてる」みたいな感じなんですよね。何を言っているか分からなくなってきた。

 とにかくシンメは魔法の言葉で永遠だから、理屈なく意味不明なエモーショナルに流されて肩を並べ合って笑う眩しい二人が私の希望そのものでした。最後に強烈な希望で、いつだってぼこぼこに殴ってくれたから、何とか乱れきった情緒を保てた。ありがとうSHI☆N☆ME

 

 あとさ、もう色里きりちゃんがだーーーい好きで!!!!!荒武者隊に担がれ色里に連れているかれるきりちゃんが「高校生男子のようにでれでれ」してみたり、「中学生男子のように興味がないフリ」して潔癖に嫌がってみたり、「小学生男子のように色里自体を知らず赤、青と色を数えたり」する様を観察して楽しむ変態趣味なんですけど、もう本当に毎回楽しくてしょうがなかった…あの冒頭の仕草によってその日のきりちゃんの精神年齢を図ってその後のお芝居を味わってたんですよ…可愛かったし、細かいお芝居超ちょう好きだったなぁ…

 上弦も下弦も霧丸は本当に話の裏支えをする役でめちゃくちゃ好きだったんですけど、上弦のきりちゃんは山育ちって言っても山里で愛情たっぷりに人に囲まれて育ったきりちゃんで、下弦のきりちゃんは野営を繰り返しながら家族だけで生き延びてきたきりちゃんって感じでしたよね。同じ役での色付けの違いが大好きだった。年は上なのに精神的には上弦霧丸が子供っぽく見えたり、下弦は明らかに子供なのにどこか修羅場のかい潜りを感じる大人っぽさを感じたり。本当にどっちの霧丸も口に入れると味わい深くて毎度たくさん咀嚼しました…お腹いっぱい…芝居が細かくて情報量がたくさんで腹持ちが良いのでやっぱりつまり霧ちゃんはとても偉かったです。

うん、霧ちゃんは、偉かった。

 

【兵庫・須賀健太

 私を髑髏城に引き込んでくれた推し、マジで感謝しかない。本当にどれだけ感謝してもしたりない。そして、元々大好きな推しだったけど、初めて推しの作品で鬼リピートできた。ありがとう。ひたすらに幸せな三ヶ月だった。

 まずは面倒くさいヲタクの話からはじめますね。読み飛ばし推奨です(読み飛ばしポイント)*8須賀健太くんが好きです」と周りの人に言ったときに返ってくるのはいつだって「ああ子役の」なんですよ。子役のイメージって最強でありながら最恐でもあるなぁってヲタクですら思うからきっと本人はそれ以上に感じてると思うんですよね。でも本当に須賀くんはたくさんの色を持っていてどんな色も鮮やかでワクワクさせてくれて、無限にある絵の具みたいな役者さんだと思っているんですよ。兵庫はその持ち合わせてる色んな色をたくさん見せてくれて、混ぜて新しい色も見せてくれて、本当に信じられないくらい最高のキャンバスだったなぁって思います。いま思い出してもワクワクで死にそうになる。大得意な可愛い色も、意外にハマるカッコイイ色も、苦しい色も、切ない色も、恋の色も、幼い色も、漢らしい色も、本当にいろんな色を盛りだくさんでみせてくれて、これを幸せと呼ばずになんと呼べばいいんだ。(読み飛ばしポイント終了)

 あと、須賀くんのお芝居の最も好きなところはミルフィーみたいなところなんですよ。薄くて繊細なお芝居を細かく細かく重ねて行って、美味しい一個のケーキを作る、みたいな。その人物の背景を丁寧になぞって構築して、背景というか細かなエピソードですら想像して作って重ねているのが些細な仕草や表情から伝わってくる瞬間があるんですよね。爆風みたいな情報に頭の中を一気に吹き飛ばされて、真っ白な頭で須賀君が演じる役の人生をひたすら上映される感じ、本当に大好きで大好きで仕方がない。

 今回の兵庫で言うと断トツで好きなのが「どうせ人間一度は死ぬんだ」から太刀を引き抜くまでの一連の台詞と表情なんですけど、好きすぎて何度もtwitterで勧めていた…。本当に細かいお芝居がつまり過ぎていて、筆舌尽くせないんですけど、特に「人を斬るのは一度でたくさんだと思ったが」っていう台詞が本当に私の大好きな須賀くんの真骨頂なんですよ。あの台詞ひとつで、いくつもの表情の積み重ねで一瞬であたまにドラマが浮かぶ。村の娘の悲鳴、頭が真っ白になる兵庫、気が付くと目の前にあった亡骸、掌に残った肉を裂く感触、血の臭い、助けたはずの女が向ける怯えた目、咄嗟に蹴った地面の感触、遠くなっていく田んぼの青い香り、交互に甦る土を耕す感触と肉に刃物がめり込む感触、父親のとぼけた顔、そういう情報がぶわーって頭に駆け巡るんですよ。ああ、この人は人を斬った明確な過去の記憶がある、それをなぞっている、なぞったうえで今を選んでいる。それが分かってしまう。分かりたくなくたって分かってしまう。生きて、いるんですよね、過去も含めて……いや推しの贔屓目なのは重々承知なんですけど、細かな過去を重ねた今を作るような須賀くんのお芝居が本当に好きだっていう暑苦しい話です。以上です。毎回毎回あんな極上のものを見られるなんて13,324円*9なんて実質タダですよ!むしろ儲かった!やったね!

 あとさー、やっぱりね、重箱の隅っこにこびりついて落ちない汚れみたいな乙女的でありリアコ的な感情は完全には落としきれてないからまーーーー馬鹿みたいにときめきましたよね、毎回。しかも私も年上女なので。いやあ毎回毎回女性ホルモンぼったぼた出てたと思う。実際に肌荒れ良くなったし。髑髏城、美容にも効くらしい。やばい。まあ、冗談じゃなくあの台詞ってもう本当に須賀兵庫の須賀兵庫による須賀兵庫のためのプロポーズでしたよね。しかも子供っぽいとか幼く見えるとかそういうずっとずっと須賀くんが両手に抱えてきた祝福であり呪いをこれでもかってくらい活かした奇跡のような台詞。兵庫の台詞だけど、何だかそれを演じる須賀くんまで丸ごと肯定して輝かせる台詞で、本当に聞く度に泣いてしまって、きっとこの先いくらカズキナカシマにお布施をしても足りないくらい感謝をしています。いや、何様だよって感じなんですけど。でもどんなにゲキ×シネの大画面でも見ても円盤を繰り返し見てもあの瞬間の空気が震える致死量のときめきはきっと得られないと思う。生身の人間の発するエネルギーの凄さ、今までで一番感じた。ヲタクとして、あの瞬間に立ち会えたこと、本当に幸せだったなぁ、って思います。

 さっきから幸せだったしか言ってないのは単純に語彙がないのもあるんですけど、シンプルにヲタクとしてはその感想に尽きるなって感じだからです。本当に、幸せで、幸せで、一生分幸せにしてもらった。日の本一、良い男だったよ、兵庫の旦那!

 

 最後にダイマですが須賀健太くん気になった方に見てもらいたい映画「獣道」(現在円盤&配信やってるよ)はこちらです。色んな顔するケンタスガを見てくれ。あとキスシーンが粘膜見えて最高にえっろい。

 

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 本当は強くて弱い太夫の話とか、声が真っ直ぐに突き刺さる青吉*10とか、踊っているときのつま先立ちが世界一美しくて変顔のぷくっとほっぺが宇宙一可愛いおもも*11とか上弦可愛いまるっとおじさん大渋滞問題*12とか、多分粟根まこと沼は底なし沼*13とか、いろいろ話したいんだけど、何か後ろから修羅の足音が聞こえてきたし、諦めることにする。

 

 まあ、本当に考察も感想もなくて深夜のラブレターって感じの文字羅列なんだけど、私なら1万字超のラブレターもらったら読まずに捨てます重いし怖いからね!!!

 戯曲に全部赤字入れて記憶の保管を行ったり、無界は学校じゃねぇんだよに振り回されたり、たいちゃんけんちゃんバスツアーを夢見たり、まだまだいわゆるドクロスってやつなんだろうけど、ひとまずこれで人生初めての舞台鬼多ステはおしまい。

 あとは背後から聞こえる修羅の足音に耳をそばだてつつ、更に向こうから聴こえてきたメタルに合わせて首を小さく振って、新感線沼に片足浸けてみようと思います。

 

 ここまで読んだ人に何も残らないと申し訳ないので、私の髑髏城大学での研究結果をひとつ残しておきますね。

「ジャニヲタと女子ドルヲタは大体上弦沼って、後半ギア加速で多ステしてた」

 

 

以上、お疲れさまでした!

*1:定価以下専門チケット譲渡交換サイト

*2:多分力尽きて下弦は書けない。でも最高にエンタメで大好きだった。そして下弦があったから上弦が私の好きな上弦だったんだと思う

*3:髑髏城は七年に一度の演目なのです。オリンピックより高いハードル

*4:最近メタマクを見ました。ごめんなさい

*5:NMB48山本彩さんと渡辺美優紀さんコンビのこと。検索すると最高のエピがたくさん出て来ることでお馴染。

*6:たったいま作った造語。底なし沼に嵌める力。

*7:嵐のにのさんとあいさん

*8:ちゃんともさんリスペクト

*9:ローチケ定価+システム利用料+発券手数料

*10:荒武者隊の推し

*11:無界屋レディースガールズの推し

*12:おっとう、贋鉄斎、狸穴おじさん。みんなたぬき系。下弦は狐系

*13:時が時ならずぶずぶ嵌って死んでいた