しおりん日記

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2020年に見たお芝居一覧 勝手にしおりん演劇大賞2020

 去年から始めた、見たお芝居のまとめ。自分用のメモです。しおりん今年はこんなの見たね~~~ってやつ。年末にざっと感想をまとめてます。普段の観劇感想は基本的にtwitter【@40dokuro】のネタバレ鍵垢*1に流してます!

 

 去年のブログ

shioring78.hatenablog.com

 

 あと、今年は特に好きだったものとかことを「勝手にしおりん演劇大賞」として主観まみれ100%で書いていくよ。2020年に見たお芝居の感想は長いので読み飛ばし推奨。何分、自分用のメモなので!!!

 

 

★2020年に見たお芝居★

 一言ないしは数言の年末にある記憶をもとにした振り返り&ネタバレ鍵垢に流していた当時の感想を並べているよ。

1月

「グッドバイ」

亀有リリアホール

藤木直人ソニン生瀬勝久

●とにかくオープニングが可愛かった!!!セットもお洒落で大好き。年明け一発目に相応しいハッピーで登場人物全員好きになっちゃう系舞台だったので、いい舞台初めだったな。

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えんとつ町のプペル

銀河劇場

萩谷圭吾、須賀健太

●これは不満が残った舞台。脚本演出はもちろんなんだけど、何より客席使った演出をしたいならしっかりとケツを持て、ってのが持論なのでそのあたりが適当だと一気に不満になっちゃう。役者は良かった。

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2月

「サクラヒメ」(3回)

純矢ちとせ他

南座

●体験型演劇・イマーシブシアター作品。とにかくDAZZLEのイマーシブ好きで行ったんだけど、南座の客席全部取っ払った使い方に痺れたし、演出も美しかったし、歩き回って体験するのやっぱり楽しい。けど、飯塚さんの脚本があまり合わないので本には不満あり。

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「キレイ」

フェスティバルホール

生田絵梨花神木隆之介麻生久美子阿部サダヲ

●2019年12月にシアターコクーンで3回観劇済み。コクーンのときはイマイチぴんとこなかった生田さんが大進化していて感動した。会場規模と演目の相性的にはコクーンの方がしっくりくる。

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「泣くロミオと怒るジュリエット」

シアターコクーン

桐山照史柄本時生

思わぬ伏兵。見終わった直後より、少し時間が経つほどにぐるぐる考えてしまう。コロナで中止にならなければあと複数回見たかったし、見てほしい人もたくさんいた。とにかく橋本淳さん演じるベンヴォーリオがめちゃくちゃ良かったし、一生ぐちゃぐちゃ解釈したかった。主役の桐山照史くん、柄本時生くん、脇を固める高橋努さんや八嶋智人さんもすごく素敵だった。ラストシーンの美しく悲しいワンシーンが焼き付いているよ。再演してほしいな。

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「偽義経冥界歌」(4回)

赤坂ACTシアター

生田斗真中山優馬、りょう、藤原さくら橋本さとし

●2019年、狂ったように見まくった偽義経(笑)コロナで結構中止になってしまいましたね。個人的には令和版より平成版が好きだったなぁと思ってしまう。

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3月

「改竄・熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン」

紀伊國屋ホール

 多和田任益、兒玉遥、鳥越裕貴、菊池修司

●コロナで続々と舞台が中止になる中、なぜかひっそりと強行し続けた熱海は当時「脱法」とか「闇営業」とか呼ばれていたのが懐かしい(笑)現場が中止になったおたくが、爆音と輝く照明に吸い寄せられて通っていた。はるっぴさんのキマり具合が最高で、久し振りに芝居が上手い下手の外側に殴られた。

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「偽義経冥界歌」(3回)※1回中止

赤坂ACTシアター

生田斗真中山優馬、りょう、藤原さくら橋本さとし

●まさかの奇跡的にライビュと千穐楽が隙間に滑り込めた偽義経くん、マジ強運。コロナ中断下で変更が加わった静歌の台詞・設定が超良くて痺れちゃった。

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「泣くロミオと怒るジュリエット」※中止

シアターコクーン

桐山照史柄本時生

●やっぱもう一回見たかったよ!!!!!

 

「NORA」(5回)※全中止

東京Brilliaホール

DAZZLE

 ●こっから中止が増えたね。いやぁ、去年イマーシブシアター「SHELTER」に激はまりしたので、DAZZLEの長谷川達也・作の新作「NORA」が超楽しみだったんだけど、これ全中止はめちゃくちゃ残念だった。2021年6月に再演?予定なので楽しみです。

 これは「SHELTER」にハマったときのブログ。イマーシブ、全人類体験してほしいから

shioring78.hatenablog.com

 

 

4月

「もうガマンできないっ」※中止

阿部サダヲ柄本佑要潤松尾スズキ

本多劇場

●前から2列目のチケットなので超悲しかった~~~!!!

 

「実験室」※中止

品川プリンスホテル クラブeX

宇宙six

●チケット激戦だったので、来年の再演?取れるか超不安だったけど無事取れました!楽しみ!

 

エリザベート」※中止

帝国劇場

花總まり、古川雄大尾上松也

念願の松也ルキーニだったのに!!!個人的には一緒に行く予定だった松也のおたくが妊婦でこれが出産前ラスト舞台の予定だったから、マジで中止悔しかったな~!

 

「偽義経冥界歌」(3回)※全中止

博多座

生田斗真中山優馬、りょう、藤原さくら橋本さとし

●新感線見たことないマリウス担の女を連れてく予定で、席も近かったから悲しかったな。友達と行く水炊きキャンセルしたり、本当にへこむ。

 

5月

逆転裁判」(2回)※全中止

サンシャイン劇場

原嘉孝

●このタイミングで告知!?って時期に告知され、チケット先行あるも売らずに中止したからちょっとおもろかった。

 

「ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~」※中止

サンシャイン劇場

三浦翔平、矢本悠馬、崎山つばさ、須賀健太

●正直、鈴木おさむ苦手なので中止になってホッとした(最低)キャスト的には推しの健太くんととても好きな三浦翔平の上弦組*2だったから楽しみだったけども。

 

6月

「欲望のみ」※中止

本多劇場

古田新太小池栄子

古田新太×小池栄子×KERAだったからめちゃくちゃ楽しみだったんだよ!!!しかも本多劇場!!!本多の規模感で古田新太小池栄子の芝居、そんなの浴びたすぎるじゃん……めそめそ。 

 

7月

「トムとディックとハリー」(2回)

サンシャイン劇場

江田剛山本亮太、原嘉孝

原嘉孝ってすげぇ~~~!!!って腰を抜かした。脚本が共感性羞恥で死ぬやつだったけど、演者が器用だったし、セット・衣装など世界観をおもちゃみたいにまとめてたから何か見られた。演出の妙。

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8月

「大地」

PARCO劇場

大泉洋山本耕史竜星涼

●あんまり私には合わなかったけど、冒頭の三谷さんのナレーションには思わずグッと来てうるうるしちゃったよね。PARCO劇場見やすすぎて、全演目ここでやれってなった。

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10月

「カチカチ山」(2回)

東京建物 Brillia HALL

宮野真守井上小百合

宮野真守がバケモノだということを再確認した芝居(笑)あんなぶっ続けで喋っているのに活舌の甘さが皆無、歌の響きも良い、最後まで明瞭って恐ろしすぎる。井上小百合ちゃんにあの衣装を着せようと思った人、ボーナス進呈です。衣装天才すぎた。

 これは個人的な話だけど、最前列&立ち位置ジャストだったせいで、芝居の前にあった神木隆之介くんとの30秒お話し会よりよっぽど宮野真守に話しかけられてて笑った。

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「浦島さん」(2回)

東京建物 Brillia HALL

福士蒼汰羽野晶紀粟根まこと

脚本が合わなかった。まじで、福士蒼汰が豆苗みたいに成長してたのに、なんつーか脚本が福士蒼汰の力を信じていない感じ。前日に見た「カチカチ山」の脚本が宮野真守に全幅の信頼を置いてる印象だったので余計に感じたのかも。なのに、作中に「信じる力」って台詞が出てくるからさぁ~~~!!!(※ここまで全ておたくのドドドドド主観です)自分、福士蒼汰のモンペ*3の自覚あるんで!!!すいません!!!

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「獣道一直線」(3回)

PARCO劇場

生瀬勝久池田成志古田新太池谷のぶえ山本美月宮藤官九郎

●初日、浮足立ちすぎてエレベーターの前でチケットを足していた。興奮しすぎて、コロナ後の芝居でこの衝撃が懐かしすぎて、めちゃくちゃドキドキしたことを鮮明に覚えている。感動とかでなく、感情が昂ぶりすぎて泣いていた。

  この鍵なし垢でしたツイートが初日の感想の全て。「面白すぎる」って圧倒的正義だなって実感したんだよ。この世とは思えないほど、くらくらするほど、楽しい瞬間を私は劇場に求めていて、久し振りにその感覚が満たされた。あと、この人に見てほしい!もっと多くの人に見てほしい!って衝動が沸き上がったのも久し振りだったな。自分がすごい「生きてる」感じがした。

 とにかく池谷のぶえさん演じる松戸かなえの圧倒的エネルギーが最高で最強で大好きすぎた。この世で一番美しく、一番かわいく、一番カッコイイ女だったんだよ。

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「リチャードⅡ世」(2回)

新国立劇場

岡本健一浦井健治

●どうしても原嘉孝を贔屓の役者としてるので、そのことを中心につぶやいているけど、岡本健一が超良かった。今までオカケンの芝居で打ちのめされたことって実はなかったんだけど、今作は本当に鳥肌立ちっぱなしだった。王様としてしか生きられないのに王様に不適合な男、気高いのに小さく矮小でめっちゃ良かったな……ピンスポの小さな円の中で丸くなるシーンが悲しいほどに高貴で小さくて、絵画のようだった。

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「オレたち応援屋!!on stage」

日本青年館

ABC-Z

●聞いてくれ、ツイート何にも残ってない(笑)いや、つまらなかったわけじゃないんだけど良くも悪くもジャニーズの定型の舞台だよね!ただ、ジャニーズのエンタメに飢えてたのでスパンコール衣装でえびちゃんが出てきた瞬間に料金の元は取った気がした。えびでは塚ちゃんが可愛くて好きです。ヒロインの能條さん目当てだったんだけど、久し振りの正統派ヒロインで超~~~可愛かった!!!!!あと、尾崎龍星くんの顔がドタイプすぎてオペラしまくったんだが、終演後調べたら15歳で早く逮捕してくれと頭を抱えた。

 

「フリムンシスターズ」

シアターコクーン 

長澤まさみ、秋山奈津子、阿部サダヲ

●いやぁ~~~初日、マジでひりひりしちゃった!サダヲがコロナに掛かって直前まで稽古に参加出来なかったのに加え、松尾さんがあの内容で炎上していて、蓋をあけたらセクシャリティがガッツリ本編に影響する話で。これを用意していた松尾さんがどんな気持ちでいたんだろう、って思うとこの素敵な作品が世に出たことを存分に祝福したくなっちゃう。すごく、いい加減で優しくて温かい話だった。抽象的だけど、あの炎上のせいで小さな意味に捉えられがちになっちゃった作品だけど、本当はもっとでっかい作品なんだろうなって感じた(抽象的すぎだろ)(語彙力……)

それにしても完成しきっていない阿部サダヲ、座組を引っ張る皆川猿時、どっちも興奮しちゃったな……。

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11月

「獣道一直線」

PARCO劇場

生瀬勝久池田成志古田新太池谷のぶえ山本美月宮藤官九郎

かなえ、FOREVER。かなえしか勝たん。

  いまこうやってブログにキャストの名前を挙げながら、この舞台6人しかいなかったのか!?!?!?ってなっちゃうくらい、全員が多彩で色んな側面を見せてくれたんだよね。すごい。

 でも、マジで池谷のぶえさんのかなえに何もかも収束されてしまう。「九頭身の私はもういらない、四頭身の私を愛してあげたい」「2億円にふさわしい女になろう」ってピンスポを浴びて叫ぶかなえは誰よりも美しく輝いていたんだよ。

 美醜の感覚を今更言うなんて!って言う人もいたけど、私は美醜の概念とかルッキズムって良くなくてもみんなの中から消えないものだと思ってて、そんな中で自分だけの美しさに辿り着く話は紛れもない「救い」だったんだよな。のぶえさんがのぶえさんのまま誰より美しいの、本当に最高だった。

 のぶえみたいな女になら騙されたいし、騙されることで幸せになりたい。10万円払わせてくれ。その関係って、演劇と客に限りなく近い気がするんだよな。

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「フリムンシスターズ」

シアターコクーン 

長澤まさみ、秋山奈津子、阿部サダヲ

●やっと冷静に見れたよね(笑)初日ぶりに行ったら、阿部サダヲがすっかり私の知っている阿部サダヲでやっぱり初日は幻だったんだ……って安心したし、演劇モンスターも人間だったんだなって思った(笑)そして初日に仕上がってるなって思ってた猿時さんが更に超最高になってて、物語の狂言回しとしてガンガン引っ張ったりスパイスかましたり一歩引いてみたり、あまりにも素敵で夢中で大好きだった。客席の手をるんるん引っ張ってくれる懸け橋。

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12月

「両国花錦闘士」(6回)※+ライビュ1回

明治座

原嘉孝大鶴佐助大原櫻子、りょう

 ●もうね、頭が狂ってしまった。2020年という最悪最低な一年の厄を祓って全部帳消しハッピーにしちゃう神事だったし、2020年に足りなかったものが全部揃ってる究極のシャブだった。ツイートとかもうつぶやきすぎて収まりきらないのでブログをどうぞ。2万5千字文字を吐き出すまで自分の昂ぶる感情に溺れて窒息しそうだった。愛している、ありがとう。来年もよろしく*4

shioring78.hatenablog.com

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「劇団朱雀 葵劇場幕引き公演」(4回)

 岐阜葵劇場

早乙女太一早乙女友貴須賀健太

●いやぁ、とにもかくにも楽しかった!両国シャブ切れて本来なら虚脱期間だったんですけど、良質なシャブをすぐ吸えてラッキー。見れたお芝居は「川北長次」、「月夜の一文銭」、「金太初旅」、「大江戸喧嘩纏」でした。当方、須賀健太くんのおたくをしておりまして、こういう大衆演劇の日替わり芝居*5に慣れてない健太くんがどうなるかとワクワクしてたけど、想像以上に評価されて大役をビシバシ任されていることが伝わってめっちゃエモかった。私は須賀健太くんのミルフィーユみたいな人間としてリアリティのある層掛かった芝居と、お芝居反射神経(アドリブの強さはもちろん、相手の感情の揺らぎに対する反射)を愛しているんだけどそれが全面に出てて愛が深まったよ。2020年はプペル以来の生現場だったんですが、足りなかった良質な須賀健太の芝居を思う存分浴びれたので年越せるねやったー!

 あとさ~~~三部でジャニヲタ風に作っていったうちわをガンガン振れて、更に目線・レス貰いまくれて楽しかったです!ジャニーズやるって分かった瞬間、朱雀前乗り組の友達がジャニヲタ装備で来いって言ってくれたから出来たことなので、持つべきものはジャンル広範囲な友達である。須賀健太くんのダンス、初めてちゃんと見たんだけど、ダンスが上手い人っていうより、運動神経の良い人間が芝居をベースに踊ってる印象で凄い健太くんっぽさを感じた。凄い目を惹くし魅力的だけどリズム感とか音楽にノってる的なダンスの上手さって感じじゃなくて、動きも表情も芝居っぽいんだよね。そこが"らしくて"超好き。

 健太くん以外の話もしますね。早乙女太一って、人間という器に何とか押し込められてるモンスターだと思っているんですけど、器が壊れる限界まで活動している様子を始めて見ることが出来てシンプルに怖かったな……怖くて美しかった。ホームだとあんな風に解き放たれるんですね。剥き出しって言葉が本当に似合う生き物だなって思う。あと、ギャル顔の女が大好きなので妹のあゆみちゃんがえっちで可愛くて最高でした。ゆうやくんの「月夜の一文銭」もめっちゃ良かった、べしょべしょになるくらい泣いちゃった。

 どうしてこんなにしっかり書いたかと言うと、現地で推しにめろりすぎてまともなツイートが残ってなかったからです!!!!!目がずっとハートだったし脳味噌とろとろだったよ!!!!!

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 というわけで、本年の観劇は17作品40回でした。相変わらず気に入ったものを繰り返し食べるタイプのおたくで視野が狭い!!!!!と、言うわけで以下は視野の狭いおたくが選んだ超個人的演劇大賞です(笑)

 

★しおりん演劇大賞2020★

主演俳優賞

岡本健一(「リチャードⅡ世」)原嘉孝(「両国花錦闘士」)

 いやぁ、岡本健一のリチャード、本当に超良かった。私は”こうでしか生きられない人間”という生き物が大好き*6、城を攻められ身ぐるみ剥がされ小さくなっても気高いまま他の生き方が見つけられないオカケンリチャードの姿にめっちゃぐっときたな……纏う空気がずっと高貴で無垢なんだよ……

 原嘉孝くんは将来への期待もこめてここ。急な主演抜擢でも、元から自分のためにあった役かのように取り込めてしまう才能はもちろん、カンパニーを太陽みたいに照らして光らせる恒星パワーも「主演」って感じだった。この一年で物理でも(笑)精神でもめっちゃ大きくたくましくなったよね。早く天下を獲ってくれ。

 

最優秀主演俳優賞

池谷のぶえ(「獣道一直線」)

 厳密には主演扱いじゃないのかもしれないけど、私の中では圧倒的に2020年の主人公だったのは池谷のぶえさんが演じた松戸かなえです。 パワフルで恐ろしいのに、キュートで美しくて強くて、盲目的に愛してついていきたくなる力があった。引力が尋常じゃない。この作品を見た人間、プラスの側面であれマイナスの側面であれ松戸かなえに心を振り回されない人間なんていないんじゃないかと思う。癖の強いキャストの中でもピカイチに輝いて、板の上も客席も掌握して、手のひらでころころ転がしたのぶえさんの手腕に惚れました……2020年最高の役者で圧倒的ヒロインで人間以下のケダモノだ!

 

助演俳優賞

大原櫻子 (「両国花錦闘士」)、皆川猿時(「フリムンシスターズ」)

 私は客席の架け橋となるような役って一番難しいと思ってるんですよ。その大役を美しくこなして、しんどい2020年の現実から板の上の世界へ連れ出してくれた人がこの二人大原櫻子ちゃんと皆川猿時さんです。

 櫻子ちゃん歌という武器で膨大な説明台詞をするすると客席に叩き込んでくれて超気持ち良かった。確かな技術がないと出来ないよね……初見のミュージカルの歌詞であんなに理解に持ち込めたの本当に歌い手の腕力だと思う。

 猿時さんはね~~~、最後まで最優秀と迷った!阿部サダヲという劇団のエースが不調のなか、初日から抜群に仕上がってて不安が拭い切れなかった客席に一瞬で魔法をかけてくれたんですよ!!!シアターが開いてノブナガの一声目が響く瞬間、本当にキラキラとした粉が降り注ぐのが見えた気がする。キュートな進行役ももちろん良くて、複雑に飛ぶ物語に置いて行かれることがないんですよね。2020年の猿時さんはマジでキュートでチャーミングな魔法使いだった。

 

最優秀助演俳優賞

橋本淳 (「泣くロミオと怒るジュリエット」)

 まじで橋本あっちゃんさんのベンヴォーリオ、めちゃくちゃやばかった……おたくの情緒をぐちゃぐちゃにするモンスター。普通のロミジュリと違って、ベンヴォーリオがロミオに横恋慕している描写がうっすら描かれているんですけど、その行間がおたくに刺さりすぎて死んでしまった。幼馴染クソデカ感情、大好物です!!!!!一番冷静でフラットな常識人だった人間が徐々に黒い感情に侵されていく繊細で丁寧なお芝居がまぁ~~~似合ってた。見た後数日間、ずっとベンのことし考えられなかったし、もっと解釈したかった……怖い男です、マジで。 優しい幼馴染の顔も、友情に絶望する顔も、嫉妬に狂う男の顔も、復習に喘ぐ顔も、全てを終えての無表情も、全て一人の人間の地続きだって分かる芝居、めちゃくちゃ最高だったな……。

 

新人賞

兒玉遥(「改竄・熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン」)

 ぶっちぎり。兒玉遥さんは2020年のナンバーワン暴走機関車だった。ブレーキなしで役と同化してトップギアで走りだすの、普通に人間としての機能が全て停止して一番大きな感情だけに乗っかって生きている破滅の匂いがしてシンプルに怖かった。人はあれだけシンプルになれるもんなんだな、と。決して上手いわけじゃないんだけど、刃物のような感情で見ているものの心臓を中途なく貫く感じがやばかったです。あれはキマってる人間にしか無理。上手い下手の外側にあるやばい芝居を見てしまった。これからどんな女優さんになるのか興味しかないです。

 

演出賞

青木豪(「両国花錦闘士」)

 もうね、クライマックスの神事シーンだけで受賞ですよ。あまりに美しかった。まだ公演が残っているから詳しくはネタバレブログをどうぞ。

 もちろん、クライマックスだけでなくオープニングもエンディングも超良かった。けど、これまたまだ言えない!公演終わったらがっつりおしゃべりしたい!!!青木豪さん、原作がある作品を芝居という形式に落とし込むのが上手いなって思うことが多い気がする。

 

脚本賞

宮藤官九郎(「獣道一直線」)

 コロナ後、どの芝居も結構コロナのことはっきり言わなくても説教芝居めいた内容を挟んできたものだけど、一番上手にアフターコロナの世界を扱っていたとおもったのがこの脚本。やっぱり時事問題をバカにさせたら、宮藤官九郎の右に出る者はいないですね!!!美醜とかルッキズムの話、昨今ではデリケートに扱われがちで、けど私はルッキズムによる差別って一生なくならないって思ってるんですよ。良くないってことは前提として、目の前に存在し続ける悪意をエネルギーに昇華した「松戸かなえ」の物語はめちゃくちゃ刺さったな。だってあのピンスポを浴びた瞬間、かなえは世界で一番美しかったもの。エネルギッシュで「それでも芝居が好きなんだばかやろー!」「推しに金を振り込ませろ!」って改めて思えた脚本。

 

楽曲賞

和田俊輔(「両国花錦闘士」)

 早くサントラを出してくれ~~~~~!!!!!マジで毎日口ずさんでしまう天才楽曲の数々。キャッチーなメロディ、ストーリーに合った歌詞、一度聞いたら忘れられない曲が何曲もあって凄い。サントラがないことにぶちギレそうになり、そこからアンケートに書きまくり、雨乞いのように祈るしかない今にいるよ。ただ、主題歌(舞台に?????主題歌?????)のデーモン閣下作詞・歌唱の「Nacked  Men」だけはYouTube&サブスク配信があるので、ガンガン回してます!!!!!いずれ癌にも効く!!!!!


Naked Men 見ろ、裸の俺たちを!

 

照明賞

原田保(「偽義経冥界歌」、「両国花錦闘士」)

 原田さんの照明もともと好きだけど、この二作品の照明は本当に美しかった。どちらも内面の葛藤の際に白のレーザーが牢のように舞台中に張り巡らされるシーンがあって、そこがめちゃくちゃ好きだった。視覚で登場人物の心情が感じられる照明、本当に美しくて好きだ。

 二階から見ないと分からないような板に映し出された仕掛けも、心情とリンクした内面の光も、客の脳味噌を溶かしてテンションをおかしくさせるギラギラカラーのランダムレーザーもどれも最高に好き。光で観客のテンションを操る魔術師です。

 

衣装賞

 前田文子(「カチカチ山」、「リチャードⅡ世」)

 これね、偶然「すっごい好き!!!」って思った衣装が同じ人だった。びっくり。「カチカチ山」の井上小百合さん演じる兎の衣装は 2020年ナンバーワン。とにかくキュートで漫画から飛び出たような作りなのに、場面に合わせた機能性も感じられて最高だった。あの衣装どこかに展示してほしいよ~~~!!!お嬢様ワンピも、淡色セーラーも可愛いけど、断トツで戦隊風のレザーワンピにパイロット帽を合わせたスタイルが大天才だった……。

 リチャードの衣装は、無垢な白い服にごてごてと宝石が飾り付けられてて、落ちぶれると服はそのままに装飾品だけ失われるの、めちゃくちゃリチャードっぽくて良かったんだよね。魂は高貴なままで、王位が消えたのが衣装から伝わってきて面白かった。

 

おたく流行語大賞

 楽しかったからどうしても選びたかった。TLを席巻した言葉たち(笑)

「信じる力」(「浦島さん」・浦島太郎as福士蒼汰

「とぅら~~~い」(「両国花錦闘士」・清史as木村了

 多くは語るまい……信じる力、まじで身内で擦りすぎた(笑)ことあるごとに持ち出される「信じる力」、「浦島さん」の話より信じる力の話ばかりをしていた。「浦島さん」最大の功績はこのパワーワードを産んだこと。

 とぅら~~~いは年末突如現れた新星だけどめちゃくちゃ今月使い倒したよね。木村了くんの言い方がズルすぎて、あんなの見た人全員真似したくなっちゃうじゃん!?虚無作品を見てもとぅら〜〜〜い、仕事最悪でもとぅら〜〜〜い、推しが最高でもとぅら〜〜〜い、マジで汎用性が異常。

 

作品賞

3位「泣くロミオと怒るジュリエット」

 見た直後より数日後からじわじわ効いてきたボディブロータイプの芝居だったな。戦争反対を扱うには野田秀樹より覚悟が足りない、とか偉そうに言ってたのに気が付くとずっと泣くロミオの話をしていた。オールメール、オール関西弁、しかもヒロインが柄本時生って癖が強すぎるロミジュリだったんだけど、私は画力が強すぎる場面作りと高橋努さんの胃もたれしそうなくらいしんどさを詰め込んだ芝居と、何より橋本淳さん演じるベンヴォーリオの幼馴染クソデカ感情にばちくそに殴られてしまった。良質な地獄だったな。マジで行間に潜むクソデカ感情を読むことが趣味のおたくにもっと見てほしかったな〜〜〜!!!撮影も入ってなかったみたいなのでWOWOW放映も期待できなし、もう絶対絶対に同キャストで再演してほしい。マジで頼む。

 

2位「獣道一直線」

 久し振りに感動とは別の種類の感情の昂りで終演後泣いてしまった作品。劇場を出た数分後には涙を滲ませて呼吸を荒げながらチケットを足していた経験、久し振りだったな。あと、何かめちゃくちゃお腹減って終演後肉をめっちゃ食べた。あのラストなのにモリモリ肉を食べた(笑)

 芸達者な役者が全力でエンタメを肯定して、コロナですら他の事象とフラットに時事全部を全力で馬鹿に馬鹿にしてくれて、後味の悪さに胃がきゅっとなりながらも、それ以上に魅力的なヒロインに心を攫ってもらえる、見たあとの爽快感が尋常じゃなかった。命のデトックス板の上に振り回され騙されるのが好きな自分を鏡越しに見た気持ち悪さと気持ち良さ。劇場でしか味わえない秘密を共にする快感。全部全部爆速で投げつけられて痺れた。いやぁ、マジでアフターコロナの作品でこれほど上手にコロナを扱った作品なかったと思うよ。ルッキズムの扱い方には賛否両論あると思うんだけど私はすごく好きだったし、賛否両論が出るくらいずしんとくるものをPOPに投げつけられるクドカンの脚本力がやばいなって思います。

 とにもかくにもあれだけアクの強い「ねずみの三銃士*7」が脇役に思えるくらい、圧倒的な存在感の池谷のぶえさん演じる松戸かなえが最高だった。終演後ロビーにATMが設置されてたら絶対にお金を振り込んでたと思う。ほんと見ていて元気出たし、エンタメ愛がじゃぶじゃぶ湧いてきちゃったよね。まーじで、なぁにがコロナだがおーがおー!!!の気持ちを2021年も忘れたくない。

 

最優秀作品賞

1位「両国花錦闘士」

 2020年の締めくくりに相応しい、すべての厄を落とすためのエンタメ神事舞台だった。おたく内キャッチコピーは「3時間マツケンサンバ」「歳末年忘れシャブ」「ハッピーお相撲エンターテインメント」「最高のトンチキ神事」。2020年、自分の愛するエンタメが不要不急だって言われ続けて、知らず知らずの内に心にダメージを負った人が多かったんですよね。そんなおたくたちの気持ちを救って、今年足りなかったエンタメを全部与えてくれて、エンタメを愛する気持ちを、板の上の眩しい世界を消化する悦びを、全力で肯定してくれた作品だった。オープニングからエンディングまであまりにも幸福すぎて何回もじゃぶじゃぶ泣きました。マスクぐちょぐちょ。あの脳がふわふわとして心がずっしり満たされる感覚が味わいたくて3日に一度のペースで通ってしまい、マジで歳末年忘れシャブだった。コロナ禍にも関わらず、口コミがガンガン広がり、名作布教はてなブログが続々と生まれ、どんどんチケットが売れていったの本当にすごかった。みんなこれを求めていたんだよね。まわしの男たちと美女がガンガン歌って踊る中毒性はもちろん、相撲と舞台という神事由来の二つを結び付けて「娯楽」を肯定する脚本が本当にすごく最高だった。あんまり言うとネタバレになっちゃうけど、「農業漁業相撲取り、人は食って少しの娯楽があれば生きていける」というセリフに私は本当に救われました。

 ちなみにあまりにも名作ブログが誕生するので、読み返すようにモーメントにまとめたりしたよ(笑)

 私自身はこの三銃士企画を6月から半年以上楽しみにしてて、一時はどうなるかと思ったけど*8、代役でいま一番注目してた役者が決まり、これ以上ないくらいに期待してたのにその高すぎるハードルを安々と超えてくれて感動しちゃった。

 実はまだ地方公演のチケットが残っているので*9気になった方はぜひ大阪・福岡公演へ足を運んでみてください。最高のハッピーを約束するよ!!!

 

●大阪公演・新歌舞伎座(2021/1/5〜13

shinkabukiza.pia.jp

●福岡公演(2021/1/17〜28)

www.etix.com

●私が書いた布教ブログ

shioring78.hatenablog.com

 

 

 ってことで、今年も一年お疲れ様でした。すごい払い戻した気になってたけど、思ったより見ていた。

 ここまで読んだ人いるのかな!?読んだ人、あなたも自分の「演劇大賞」しませんか!?!?!?私は人が好きなものの話をしているのが大好きなので好きなものの話をたくさん聞きたいんですよ。あと、人によって見ているものも違って、「この人私と好きな物似てるけど私●●見てないな~~~来年以降この脚本家チェックしよ!」みたいな出逢い方をしてみたいわけです。と、いうわけでよかったら「#わたしの演劇大賞2020」を使ってはてブロやツイートしてください。読みに行きます!もちろん年を超えてから振り返りで書くのも全然ありですよ~~~!!!今年「えんぶチャート*10がないから、色んな人の演劇大賞を見ることができたら嬉しいな。

 

 こんな年だからこそ、自分にとってどれだけエンタメが、観劇が大事か分かった一年でした。来年もエンタメを愛して、毎日頑張るぞ〜〜〜!!!

 

 

 何かあればマシュマロまでどうぞ。

marshmallow-qa.com

*1:ネタバレのRTを避けるために鍵にしてる垢。申請はご自由にどうぞ。

*2:しおりんの人生を狂わせた「髑髏城の七人season月 上弦の月」出演者のこと

*3:モンスターペアレント、ふぅちゃんは生きてるだけで偉い

*4:2021年1月に大阪場所・福岡場所です。チケットまだあるよ!

*5:前日に翌日の演目を決めて口伝で台詞入れをしていく

*6:推しの川村真洋ちゃんの歌って踊ることでしか生きられないところが超好き

*7:生瀬勝久池田成志古田新太のユニット

*8:公演一ヶ月前に主演が逮捕降板した

*9:2020/12/28現在です

*10:「えんぶ」という演劇雑誌が行っている読者投票でその年いちばん良かった作品を選ぶ企画