しおりん日記

同じアホなら笑わにゃ損!好きなものの話を書く!【twitter】@_shioring_

平成最後の夏、メタルマクベスdisc1の夏!

 夏が終わってしまった。平成最後の夏、メタルマクベスdisc1の夏。

 初日・アフト1公演・千秋楽の3枚しか持っていなかったはずなんですけど、気付いたらチケットの半券が両手で数えられない枚数あるってくらいハマって通い詰めた夏だった…。いいんだ、うちのチケットはビスケットシステム*1だから…。役者はステアラダイエットで痩せこけ、ヲタクはステアラダイエットで財布が痩せこけた夏。しかし、両手には抱えきれないほど幸福な想い出でいっぱいで。千秋楽後の役者さんたちのSNSを見ているときっとそこの気持ちは同じだったんじゃないかなぁって思います。

 しかしまあ最高の夏だって所詮記憶。しかも髑髏のときより記憶を保証してくれるアイテムが少ない。*2 

 

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 すでに3つのブログ記事を書いているけど、やっぱり最後に忘れたくないから好き勝手感想を書くぞ!!!

 

【形ばかりの目次】

 

 1.エクスプローラー&バンクォーに心を盗まれた夏の日

 いやもう、まずは橋本じゅんさんが演じるエクスプローラー&バンクォーなんだよ、ほんと!!!マジで中盤くらいから自然に定点カメラずーっとしてたし、カンパニー推しなんですけど橋本じゅんさんのエクスプローラーがいなければこんなに阿呆みたいに通わなかった…。シンプルに心を盗まれた…大好きだった…何度でも見たかったし、何度見ても私が求めている100万倍楽しませてくれた…エクスプローラーは世界一のイイ男だった…つくだに…。

 

誰よりもエンターテイナーだったバンクォー橋本

 シーンは少ないのに、後半になるにつれてどんどんアレンジが極まったバンクォー、本当にいつだって目が離せなかった。出てきた瞬間から好き勝手やってるんだもん!ダンカンレコードのお披露目パーティー、毎回違うことやってて見つけるとにやにやしちゃう。*3あと、どんどん過激になる「判ケツ」も可愛かったなぁ。毎回一言も違ってて、個人的には「ともだち」が意味深すぎて大好きだったwベストオブ一言アワード「ともだち」受賞。あの場面で言う「ともだち」の重たさ半端なくて、テンションとのちぐはぐな気持ち悪さが最高で、今でもめっちゃ脳裏に焼き付いている…。

 あと、何と言っても亡霊ダンスの煽りだよねー!日に日に自由になって好き勝手言ってて、でもじゅんさんのお客さんをとにかく楽しませたいっていうエンターテイナーな部分をめちゃくちゃ感じて。そのエンターテイナーが行き着いた先が、お客さんを巻き込んだコール&レスポンスだと思うと本当に最高of最高だし、あんなの見て、気分が上がらないわけない…!!!最終週、何度もありったけ叫んだ「バンクォー!」コール。ああ、思い出すだけで気分が最高だ…夏の思い出…いやフェスかよ。演劇です。

 最終週、ダンス終盤にバンクォーが「夏は終わらないぜぇ!」ってよく煽ってたんですけど、前楽は「夏は終わら""ないぜぇ」、死ぬほどときめいた。いや、死んだ。死んで生き返った。私の夏をバンクォーが終わらせてくれないっっっ!!!好きっっっ!!!そこからの千秋楽「夏は終わらないぜぇ!みんな、今までありがとーう!ですよ!周りがみんなゲラゲラ笑ってるのに、めちゃくちゃ泣いていた。終わらないと思った夏、ちゃんとバンクォーが終わらせてくれた。夏は永遠じゃないからこそ、終わってしまうからこそ、切なさと寂しさを伴いきらきら輝きを増して心に残るんだな…想い出の美しさ身に沁みている…。WOWOWの鳥髑髏放送記念の贋鉄斎座談会*4でのこのやり取りが伝わる最高のバンクォーだった…。

市川 じゅんさん、すごかったですよ。観客に好かれてるなあって感じがすごくして。

池田 じゅんさんもお客さん、大好きだから。

 

誰よりもヒーローだったエクスプローラ

 そして何といってもエクスプローラーですよ。初日を見た時点で最高すぎたんだけど、どんどん後半につれて凄味もカッコよさも増して見る度にベストを更新してくれた。本当に心を掴んで離してくれなかった…。そもそもね、前のブログでもうるせーくらい語ってるけどエクスプローラーはこの作品の中で唯一の正統派ヒーローなんですよ。ランディは言うまでもなくダークヒーローだし、ジュニアもグレコもパール王もみんな復讐者。だけど、エクスプローラーはとにかく王への忠義と息子を守るために剣を振っていて。しかも、ランディに、説得を試みてる。これ、冷静に超凄いと思う。

 とにかくエクスプローラーの表情ひとつひとつ、本当に凄まじくてぐいぐい引き込まれて感情をがしがし煽られた。

 特に好きだったのが、王の葬列。みんなが列になって捌けていったあと、冠くんと岡崎さん、ランディ夫妻、そしてローラだけが残る。あそこの、表情。親友への疑念と悲しみとが綯交ぜになった表情。あれを双眼鏡越しで*5初めて見た瞬間、比喩とかじゃなくブワッて全身に鳥肌が立ったんだよな…初めて気付いたときの鮮烈な感情、一生忘れたくないくらいだ。明らかに疑念を持っているのに、どこか悲しそうで、きっと親友を信じたいのに信じきれない自分にも悲しくて、そういう様々な感情が一瞬で伝わってくる表情。あのとき、本当にじゅんさんのお芝居が好きだなぁって思えて。休憩に入ってもしばらく立てなかった…。

 あとね、後半どんどん好きになったのが即位したランディに「息子のマーシャルが中免を取ったので遠乗りです」と伝えるとこ。前半は多分最初から悲しそうだったんだけど、中盤以降からすごい嬉しそうに「息子のマーシャル」まで言って、そこでふと気づきの表情からの「が、中免を取ったので、遠乗り、です…」ってどんどん影が差してく言い回しになってて…もう、ほんと、すご、す、凄すぎる…。明らかに予言の「王を生み出す男」の影が差すんですよ、親友二人の間に。それがすごく分かる。分かってしまう。切ない。最初からずっと暗いより、つとめて親友然していた二人にあの一瞬の気付きが差し込むこ方が、魔女の予言を見てる側に想起させる演出でずっとずっと苦しくなる。唸るしかない…最高がどんどん進化したら何になるんだよ本当に!?って頭を抱えてしまった…好き…じゅんさんのお芝居が、本当に大好き…。

 あとあと、初演で大好きだった台詞「生きて父ちゃんの夢を叶えてくれマーシャル」(記憶ニュアンス)が「生きろ、生きてくれマーシャル。父ちゃんの分まで」に変わってて、最初はそれにぶーぶー文句言ってたの。でも、今回のローラを考えれば、「生きろ、生きてくれマーシャル」の方がめちゃくちゃdisc1のローラっぽいなって思う…。今回のローラは魔女の予言に対してのギラつきが削ぎ落されてヒーロー父ちゃんっぽさが強かったから、ここで魔女の予言に対する野心を見せられるより、父ちゃんとしてとにかく愛する息子に生きてほしいって気持ちだけ残ってる方がdisc1のローラっぽいなぁって。じゅんさんも12年経って丸みが増して*6、いまのローラなら明らかにこの台詞の方がハマるなぁって思えてなんか、とっても嬉しい。

 

何よりも大好きだったシーン

 最後にさ、一番好きなシーンを語っても良いかな?\いいとも!/ありがとう!*7

 暗殺されるって知るシーンが、本当に本当に何回見ても心臓が痛いくらい興奮するほどに大好きだった…。「ある方からの依頼でお前とお前の大事な息子を殺しにきた」って言われてマーシャルが「父ちゃん!」って叫ぶんだけど、それをローラが無言で手の平を向けて制するんですよ。最高なのはその後。その手の平がゆっくりと握られる。そのときに本当に心臓が軋むような表情をローラがするんですよ。台詞なんか無くてもその顔と震えるくらい固く握られた拳で、ローラの気持ちが伝わってくる。これから起こる悪夢への恐れ、親友に裏切られた悲しみ、そんな親友を止めきれなかった悔しさ、そして息子を守るという覚悟。緊張感で自然と汗が噴き出て、息をすることも忘れてしまう芝居。本当にじゅんさんのお芝居がだ、だ、大好き…いつも自然に涙がこぼれて、感情がぐちゃぐちゃになったなぁ。何か、めっっっちゃ奥歯噛み締めながら見てた。運良く最前、しかも本当の目の前でこのシーンを見たとき、本当に頭が真っ白になりそうだった。何か、自分が受け止めきれない容量オーバーの感情が流れ込んできたんですよね。本当に凄かった。役者さんの凄味、まだダイレクトに受け止めきれるキャパが脳味噌にない。

 もう、そのあとの「あらかじめ言っておくが、俺はしつこいぞ」のカッコ良さは言わずもがなですね!!!その前でめちゃくちゃ落っことされてからの痺れるくらいのカッコ良さ。いや、感情ジェットコースターすぎて壊れるわ。しかも、最前で見た日、この台詞言ったあとに舌出して煽ったんですよ*8。もう死んじゃうかと思った…狂犬じゃん…ロック爆弾やんけ…被弾した…残機ゼロ…。

 

 ってなわけで、もうとことん語ったらキリがないんだけど、というかすでにここまでで4千字弱あるんですけど!!!カッコ良くて可愛くてヤバイ狂犬でめちゃくちゃ父ちゃんで世界一ヒーローで痺れるくらいイイ男なローラに心臓を盗まれた夏、最高だった!!!きっと、酷暑で参りそうなときにこそ、あなたを思い出して少しだけ淋しくて切なくてきらきら幸せな気持ちになれる。最高の思い出をありがとうございました!!!つくだに!!!!!

 

2.ジュニア様の成長譚としてのメタルマクベス

変わりゆくジュニア様

 前半と後半でキャラの違いがめちゃくちゃあったといえば、松下優也さんが演じるレスポールJr.かと思うんですけど、どうですか!?!?違うって人は多分解釈合わないのでこの辺は飛ばすか薄目で頼む。私はめちゃくちゃそう思う!!!

 初日に見たときは三度笠がなかったこともあって、とにかくギャグ面少なくキラキラした王子様だったんだけど、どんどんIQが下がってアホ王子表情がくるくる変わる王子に変わっていってびっくりした。前に書いたブログの記事で*9

ただ、もったいないのが余りに気高すぎてゆるゆる王子要素がお弁当箱*6とユッケくらいしかなくて、何となくマーシャルと友達なのが腑に落ちない感じなんですよね…初演の森山Jrがもうめっちゃくちゃに大好きなんだけど、森山Jrは「ジュニア様☆」って感じで松下Jrは「超王子」って感じだった。もうちょいグレコとの師弟関係の濃密さとかマーシャルと仲良しなのに説得力のあるお馬鹿みが欲しかったなぁ。

 って書いたけど、この部分の違和感がどんどん埋まっていったの凄かったなぁ。特に、今回の徳馬さんのレスポール王が割とゆるーい威厳というよりは親しみやすい王様だったし、親友のマーシャルもその父ちゃんもあんなノリだったから、一人だけ高貴すぎる王様が美しくて際立つ反面浮いて感じちゃってたんですよね。松下さんのことはよく知らないんですけど、勝手に超バランスプレーヤーなのかなって見ていくうちにどんどん思って…物語とキャストをしっかりと見て、そこに自分を馴染ませていく能力がやばい気がする。知らんけど。知らんけどって言っとけば大丈夫だと思っています。すいません。後半にいくにつれ、バランス感覚が凄くて、その場面に見合った必要な要素をジュニア味で足していく、というか孫の手みたいなジュニア様だった…めちゃくちゃ痒い所に手が届く。周りを取り囲む演劇モンスター達の圧に潰されるどころか吸収してガンガン跳ね返している感じがして…マジで王位継承者感やばかった(語彙力…)。

 具体的に言えば、王様たちと騒ぐ「炎の報告」や前マホガニー領主の処刑シーンでは親離れの出来ていない甘えんぼっぽさを残した王子で、その後パール王のところでグレコが再会した王子は旧知のグレコに甘えながらも明らかに大人っぽくなっている、「明けない夜」では若々しさと荒々しさを残しながらも幕が閉じる直前に剣を握る指が周りの兵士よりゆっくりで手慣れないながらの覚悟を感じたし、それなのにマーシャルと喋るときは途端に油断した"男の子"になるし、ラストの短剣のシーンでは王子としての強さと覚悟、何より成長を存分に感じさせるし、ってどんだけ色んな表情見せてくれんの!?

 特に、マーシャルと「親友だぁ!」って個人的にだけど初めてめちゃくちゃ感じられた瞬間、超嬉しかったなぁ。8月中頃くらいだった。それまで大人になった素振りだったのに、途端に等身大の男の子の口調になって、でも世間知らずな感じで、それに相対するマーシャルも大人がいるときにはジュニアに対して一線引いた態度を取っていたのに容赦ないツッコミ口調になって。確かにこの二人は幼馴染だったんだって思えた瞬間、二人のことがもう可愛くてしょうがなくなった…。

 本当に周りのキャストのノリや脚本の流れとのバランス感覚が凄くて、物語の中での成長が分かりやすく感じられる後半の王子、滅茶苦茶好きだった。

 

それでも高貴なジュニア様

 あんだけくるくると表情を変えるジュニアにシフトチェンジしたのに(知らんけど)、エレベーターにマーシャルと乗る映像とか別人なのに、それでも一つのキャラクターとしてぶれなかったのはその漂う高貴さな気がする。これは公演前半で書いたブログでもぎゃーぎゃー言ってるけど、とにかく本当に声が高貴なんだよな…声って言うか最早「お声」。声質って生まれつきの側面も大きいからこの人のことを「職業・王子」って感じるのって、お声の影響が大きい気がする。お声が気高い。特に歌声が半端なく気高い。歌い方にマイケルっぽいアレンジを入れたって王子らしさが失われないのは絶対にこの美しく気高いお声にあると思う…本当に王子様ボイスであった…。

 これって、松下ジュニアの物凄い個性だなって個人的には捉えていて。どうしたってメタマクは初演があるから、あのとんでもない化け物中の超化け物である森山未來ジュニアと並べられてしまうのは宿命なんだけど、きちんと違うベクトルに伸ばしていって凄かった。やんちゃでお馬鹿で若くて瑞々しいチェリーボーイ☆「森山ジュニア☆」に対して、天然アホ系だけど失われない高貴さと純潔さ*10をもった「松下王子」っていう感じで、方向性の違う王子を作ってきたの本当に凄かったなぁ。森山ジュニアは年頃男子のお馬鹿感が可愛くて、松下ジュニアはいい年なんだけど純粋培養が故のアホさで、完全に違う王子の作り方だった。知らんけど!!!

 個人的にはクライマックスシーンで森山ジュニアが「"父"からもらったこの剣」って言ってるのに対して、松下ジュニアが「"親父"からもらったこの剣」って言ってて「いや何かキャラクターと逆じゃね…?」って引っ掛かってて、この辺もっと解釈厨したかったんだけど、そこまでやりきれなかったのが後悔です…うぅ。

 

3.レスポール王の存在のでかさ

 正直に申し上げまして、初日を見てめちゃくちゃ動揺したのがレスポール王だったんですけど*11、後半になるにつれてめちゃくちゃ大好きになったし、度重なる演出変更がどれも的を射すぎていて、この夫妻が堕ちるにはこの王じゃなきゃダメだったって思っているよ…私はESP国の国民になりたい…。

 

変化によって深みと説得力が増した王様

 しっかりと触れたかったのはこの一か所だけなんですけど、後半に入った演出変更二箇所がとにかくでかくて刺さりまくってた…。これ、前半だけ見ているか後半(特に最終週)を見ているかどうかで結構レスポール王の印象が変わってくる気がする。まあ、こういうのが舞台の醍醐味っちゃー醍醐味なんだけど、ちょっと勿体ない気もして。だって、だって!!!後半のレスポール王が本当に最高の最高で超最高だったんだよーーー!!!

 一カ所目は最後のグレコとの決戦前に現れるレスポール王の語り掛け。初日及び8月前半(私内記憶)では勇ましく威厳がある感じで語り掛けていたんですよね。特に「行け、ランダムスター」のとこなんて「行け、ランダムスター"!!!"」って感じで本当に戦場へ送り出す軍歌みたいな勢いだった。けれど、それって前半のお茶目で可愛くて政治が不安に感じちゃう(笑)、あの王様からすると、声を掛ける相手があのランディだとすると、何となくちぐはぐに感じていて。それが、後半になったら一転して、優しく語り掛ける口調に変わってた!それどころか、最終週あたりは最早悲しみと諦めに似たようなものが滲んでる。この諦めっていうのはランディに対してではなく、運命に対するものって感じで…とにかく、切ない。台詞も「行け"…"ランダムスター"……”」みたいに、ゆっくりとした間にたっぷりの感情が籠っていて…本当に思い出すだけで涙が出そうだ…。disc1のランダムスター王は「威厳があり聡明な王」ではなく「人徳と温情の王」って印象が強かったから、この演出変更が自分の中では凄くばっちり嵌ったんだよな…。

 更に、上の台詞により説得力を持たせて王の性格に深さを齎したのが、最終週の8/25に突然変わったランディに暗殺されるシーンの台詞だと思っていて。変更前は「何故だ、ランダムスター(orランディ)」だったのが、突然「何故だ(何故だ何故だ!)、我が子のように思っていたのに」に変わったんですよね。いやこれ、冷静にやばくない!?!?!? 「我が子のように思っていた」って台詞がその前の王の歌のパート内台詞にあった「家族のために戦うと言ってくれ」をも引き立てて、ランディを雁字搦めにする罪悪感という呪いの力がめちゃくちゃ威力を増した気がした。あの正直いる…?ってなっていた歌のシーンが物凄いパワーを持って自分に襲い掛かって来た瞬間、息が詰まった。そこに、決して越えられない王としての圧倒的器が見えたんですよね。それはランディが持つことの出来ない大きな器。ランディはその器の中で暮らすことしか出来ない。大きな、大きな、器。そんな圧倒的な器を前にしたら、そこに成り替わるには卑怯な方法で壊すしかないし、壊したら呪われて堕ちるしかない。ってめっちゃ思わされてしまった。芝居の力って超凄い。ほんの少しの台詞が場面の色を一瞬で染め変えるなんて。

 我が子のように思っていた男に殺されたランダムスター王が、悲しげに語り掛ける最後の言葉。「殺しが好きだ」と言わせることはランディの呪いを解いてあげることにも近い気がしてて。もう、それ以外の理由では前に進めないんですよね、きっと。ランディの前にはもう一本しか道がなくて、その道を歩くには呪いを振り切らなきゃいけない。本物の悪魔にならなきゃいけない。妻のためだ家族のためだなんて全部投げ打たなきゃ歩けない修羅の道で。あそこであの答えを促せることが、仁徳と温情の王の器そのものな気がする。しかしまあ、読み返したけど何書いてるか分かんないね!!!フィーリングで理解、お願いします!!!

  でも、本当に正直「この歌の意味とは…?」「ここで王が登場する意味とは…?」って初日になっていた部分が理屈じゃなくて感情で理解できたから、私はあの台詞変更めちゃくちゃ好きでした。disc1のレスポール王は正直呑気でへらへらしてるけど、誰よりあったくて懐が広くて、ちょっと政治がダメでも周りの人が全力でこの人を支えたいって思えるところが王様たる所以って感じがする。一緒に働きたい。うちの上司、レスポール王にならねぇかな。

 

4.二人で一つだった、二人で一つすぎた、愛おしくて堪らない夫婦

 この二人はお互いじゃなきゃダメだったんだろうなぁ、って強く感じる夫婦だった…ここに理由は上手く見つけられなくて。見ると圧倒的な説得力でそう思わされる。それこそ運命めいた魔力のように。

 

圧倒的にカッコ良くて色っぽい大型犬、終わりの似合うさとしランディ

 ほーーーんとにあんなにキュートなおじさん、いる?どんなに色気爆弾の爆風で周りを吹き飛ばしても、流し目の色っぽさで心臓を幾つも射止めても、それでも本人のキュートな性格が見え隠れするせいでキュートおじさーん♡ってなっちゃう。好きにならずにはいられない…あれ、一種の魔性でしょ?disc2とか見るからに夫人が魔性だけど、disc1はランディが人たらしの魔性だよね?これは人徳とは別の種類で、人が付いてくるというより人を惑わせるタイプの生き物じゃないかって思う。知らんけど。

 とにかくさとしランディの最高なとこはあの殺陣もダンスも歌もこなして汗だくになっても倒れない屈強な体(力)と歌いっぱなしなのに全く声量の落ちない異様に強い喉を持ちながらも、ちーっとも若々しくないとこ!!!ちゃんとおじさんなとこ!!!いや、このおじさんなとこが本当に最高なんですよ。物語にめちゃくちゃ説得力を持たせてくれる。もちろん初演夫婦も嫌いじゃないんですけど、私がdisc1の夫婦をとにかく好きなのが、二人にとってこれが最後の賭けだったこと。初演の夫婦は若さ故に無謀な夢を見た感じがあるけれど、disc1の夫婦はもう老けメタルで若くなくて、出世の手立ても長い人生の中で尽くしたからこそきっと今の地位があって、同じことを繰り返してもそれ以上になれないことも分かっていて、だからこそ最後の賭けに出た感じが、して。だから何気ない台詞だけど夫人の「もう何度も話し合ったでしょ!」が超好き。これが最後と飛び込んだ二人が落ちていく先にはもう地獄しかない。諦めしかない。

 二幕の最初に「音楽の力は凄い」とうっとりしていたランディが妻を失って一番悲しいときにギターを抱き締めながら縋った音楽。だけど零れた「失意の歌」は諦めと破滅に満ちていて、あんなに勇ましく大きかった身体がびっくりするぐらい小さくて。あの、急激に老いを背負った、相応に草臥れた身体が、本当に切なくて、生きてきた長い時間、言い換えれば歴史とか人生を感じさせてとっても大好きだった。馬鹿みたいに広いステージアラウンドの馬鹿みたいに広い舞台でぽつりと佇む姿が、物語の全てを表している気がして。あの姿を見ると、小さい箱にしとけばよかったって夫人の声で囁かれる気がするんだよ…これだからニコイチは!!!

 

解釈の余地がでかいプロフェッショナル、ヲタク喜ばせなめぐ夫人

 私、初演の松たか子夫人の弾けんばかりの邪気と破滅の狂気の落差がとても好きで、今でもそれはちっとも変わらないんだけど、濱田めぐみさん演じる夫人の解釈の余地をくれる演技が楽しすぎて、沼っている。松夫人はゲキシネでしか見てないのもあるとは思うけど、完成された答えともいえる夫人を差し出してくれる。けど、めぐ夫人は「さぁ、あなたはどう思う?」って悪戯っぽく笑ってウインクをするように散りばめたヒントだけをたくさんくれる感じ。その奥行きの深さがまーーーじで沼!!!足を取られたら終わりの沼!!!後半、その沼に「危うく足元を取られるところだ…っあーーー!!!もう取られてるーーー!!!」ってなってました。マジで夫人解釈楽しすぎた。

 やっぱ夫人の解釈の楽しさは夢遊病のシーンに尽きると思うんだけど、というか私がめっちゃそれだった。前のブログでも書いたんだけど、夢遊病で漂う夫人が私の目にはずっと「空っぽ人間」に映っていて。そこに関しては私の殺意の歌詞に出て来る「私の身体は殺意でいっぱい」がアンサーだと思ってるんですけど。というか、この夫婦ってマジもんのニコイチでどっちかに寄り過ぎたら片方が消滅してしまうような危うさを感じていて。夫人の身体にいっぱい満ちていた「殺意=女の悪意」を「目に耳に口に分けてあげ」てしまったから、夫人の身体は空っぽになってしまったんじゃないかなぁって。その空っぽの夫人が己の失った殺意を求めてふらふらと彷徨う。求める殺意は全部ランディに映ってしまっているから、すなわち求めているのはランディただ一つで。そう考えると本当に悲しいくらい二人で一つなんですよね。殺意を失ってしまった夫人は空っぽであどけなくて、殺意で満ちたランディが触れたときだけ正気に戻る。あの、夢遊病で一人バルコニーに立つ夫人が、迎えに来たランディに手を握られた瞬間にふわりと怖いくらいにあどけなく微笑む姿には毎回鳥肌が立っていた。邪気が無い=無邪気を感じて。後半、瞬きする間も惜しいくらいに夫人を双眼鏡で見つめていたら、ランディが触れている瞬間は大人しくて繋いだ手や身体に触れる指先が離れるとおかしくなるような気がしたんですよね。「ねぇ、私のせいでしょう?(正気)」「何が?」のときは手が頬に触れていて、その後するりと指先が頬から滑り落ちたら例の「実家の親にサインをねだられ有頂天」のまだら狂気になっていた気がする。思い込みもあるかもしれないけど。ランディの身体に分けた狂気に触れている瞬間だけ人の形を保てる。だから、ランディがどんどん地下室にこもる度に夫人の狂気は進行したんじゃないかなぁって。最初狂気に犯されていたランディは人殺しを重ね、殺意と悪意を育てる度に人として冷静になっていく。でも、それは本当に人だったのかなぁって思ったりもしますけど。もしかしたら、分け与えて夫人が空っぽになって、二人分のものを身体に蓄えたランディは人でなく悪魔になって、そうして別のものになってしまったからこそ、二人で一つだった二人は一人よりも孤独な何かになっちゃったのかもしれない…。

 ってぐらい!!!色々考える余地を、解釈の隙間をくれるめぐ夫人は沼すぎた…そしてやっぱりこの夫婦の掛け替えのない二人で一つ、そうでなければ他人よりも他人、な距離感怖いくらいに好きだ。運命と呼ぶには残酷すぎる関係。

 

 

「死ぬのにもっと相応しいとき」と「マクベス&ローズの最期」、つまりは妄想の話

 こっから先は妄想に近い話なんですけど!いや、ここまでのもだいぶ妄想なんですけど!見ていてずーーーっと自分の中で疑問だった夫婦に関することが二つあって。疑問というか、見るにあたっての課題?宿題?ところでみんな「夫婦」って呼んでる?「夫妻」って呼んでる?あらやだ!私たちさっきから質問ばかり!!!

 私の中でずっと答えが見つからなかったのが夫人が投身自殺を図ったあとのランディの台詞「死ぬのならもっと相応しいときがあったろうに」と「マクベス&ローズの末路」なんですけど、そこに本当に好き勝手な解釈をこっからします。妄想です。そうです。妄想です!!!純度100%の妄想だぞ!!!!!

 最後にさとっさんがマクベスとして、めぐさんがローズとして登場するのは「女の股から生まれた男」のシーン。もしも、もしも…もしもですよ?あそこで二人はガチで魔女に煮込まれてたとしたら、どうする!?あ、こいつ何言ってるんだって思ったでしょ?正解!私もいまそう思っている!けど最終週あたりから私この妄想に執り憑かれてるからな!!!(続けます)

 さて、あのタイミングで落ちぶれた二人は魔女に何らかの呪いを掛けられていたとする(鍋でマクベスの物語*12と煮込まれていたとします)。マクベスの物語と夫婦は200年近くの間煮込まれて再び甦った。マクベスが!マクベスが甦る!」そうして二人はマクベスとローズだったことなんて忘れて、ランダムスターとその妻として甦った。二人の記憶を復活させるフック、鍵となるのはこのコンパクトディスクにある。最初にそのコンパクトディスクを聴いたランディから記憶の復活と混同が始まる。ランディはマホガニーに越してきた時点で記憶の入り混じりが始まっている。ローズは後追いでCDを聴く。だからローズはランディよりも遅く記憶の入り混じりが起こる。二人は徐々に止められていた記憶が甦って今の性格と混ざり合っていく、そして睡眠薬で気が狂ったローズの記憶は完全に甦り夫人の投身自殺に繋がる。では、ランディの言う「死ぬのならもっと相応しいとき」とは。二人が魔女の呪い(煮込み)に会った時、それが森だとしたら。森に二人は何をしに行っていたんだろう…?死ぬのなら、もっと、相応しいときが、あったのに。あの瞬間なら、二人で、死ねたのに。

 以上、妄想でした!!!無駄な解釈楽しいね!!!!ひゅー!!!!!!

 

5.私の愛したカンパニー

 さっきので終わるのも何かアレなので(笑)、最後に大好きなdisc1カンパニーのこと少しだけ感想を残したい。というか、私いままで何かに猛烈に通うときって大抵一人揺るがない推しがいて、継続的にその人に大金落としていることしかなかったんですけど、disc1はじゅんさんのエクスプローラーが抜けて好きだったけど、推しってほどでもなかった。つまりは、とにかくこのカンパニー自体があったかくて、(実家住まいだけど)実家っぽくって何かとっても好きだったのだ。髑髏城の七人・上弦の月も大概カンパニー推しだったけど、それでもそこには須賀健太くんっていう絶対的な推しがいて。だから、こんなに通ったの、めっちゃ不思議な感覚です(笑)

 

ランダムスター/マクベス橋本(橋本さとし

 新感線時代を知らないのに、何故だろう、迫上がって登場するときにいつも「おかえり」って気持ちになった。本当に不思議な気持ちだった。劇場の空気に飲まれるってこういうことなのかなぁ。色気爆弾だと思ってたし今でも思ってるけど、何故かチャーミングな天然おじさんの印象が上回ったのは絶対にアフタートークのせい。*13映像に残るのはライビュなんだろうけど、削げていく頬とともに異様な破滅感が増した悪魔的に美しい後半のランディをたくさん目に焼き付けられて良かった。あれが残らないの本当に儚いね。でも後悔はない。この時代に生きていて、ハマれたことを心底幸福に思ってる。草臥れた大きなの男の小さい背中、本当に好きだった…。あと、さとっさんのとにかくやり切りたいっていう真っ直ぐさがカンパニーの大人なのにピュアで真っ直ぐな感じに繋がってた気がとってもする。本当に大好きな役者さんになりました!!!無事に千秋楽を迎えられて良かった!!!本当に本当にありがとうございます!!!

 

ランダムスター夫人/ローズ(濱田めぐみ

 上で好きなとこ書いたけど、書いてないことを挙げるならやっぱり歌声。本当に耳が幸福!耳セラピー!だった。結果的にはダイナミックな歌声以上に、細かな表情や仕草に引き込まれてたくさんたくさん目で追ってしまった。強くて色っぽいのにキュートな夫人。そして何より、ランディと並んだときに恐ろしいくらいに二人で一つの輝きを放つ夫人が本当に凄かった。

 

レスポールJr./元きよし(松下優也

 松下くんの歌う「リンスはお湯に~」を聴いた今だからこそ改めて言うけど、あそこで「七光り三度笠」歌ってくれても良かったよ!?!?個人的には「明けない夜」より「ランダムスター」で始まる後半の歌がめっっっちゃ好きだった。歌う前に目を細めて舌を出して指でなぞるの、もうレッドカードすぎるでしょ!?あと、「一生父上の亡霊に取り憑かれる」のところの瞳が完全にイっちゃってて…何ていうか…もう…松下優也に父上の亡霊に取り憑かれ役のマクベス」やらせてください!!!お願いします!!!あと、クライマックスで短剣にキスするって追加、天才of天才だったと思う。ヲタク殺しの才能、ありすぎ。

 

グレコ/マグダフ山口(山口馬木也

 私、メタマクdisc1に初新感線の友達10人以上ぶちこんだんですけど、その実に半数以上がグレコにやられていて、マジでリア恋製造機だった。後半、どんどん弾けて可愛い表情とかも見せてくれるようになったけど、「炎の報告」で乳ねぇちゃんとイチャつくのだけは解釈違いでした!!!!!あと、千秋楽の「明けない夜」でバンドブースの岡崎さんに心臓を捧げるポーズをしていて、あまりのエモさ尊さに全私が死亡した。

 

グレコ夫人/シマコ/林(猫背椿

 ボケの役なのにかなりツッコミの役割背負わされてませんでした!?って思ったけど、魔女の印象が強いせいだわ(笑)立ち姿が不思議と謎の色気でいっつもどぎまぎしてた。たぶん、脚がめちゃくちゃ綺麗です。

 

パール王/ナンプラー粟根まこと

 上で全く触れてなかったけど、性癖なので語りまくるよ?とりあえず、何でパール王の殺陣はあんなにセクシーで色っぽくて美しくてえっちなんですか!?!?何度見ても剣を抜くときの回転持ち替え(語彙…)の仕草と、とどめを刺すときの天に伸びる手で死にそうになる…人間国宝…。そもそもさらっさらの金髪ストレートが剣を振るう度に靡くのも特定の女への殺傷能力が強すぎる。あと、それ以上に死ぬときの姿が本当に美しくて超最高ですよね…びくんって跳ねる身体が声無き断末魔を感じさせてくれるんだよ…あと、瞳が絶望を纏ってぽっかりと空洞になる感じもほんとに…さ、さい、さい、こ…う…。命の城壁の裂け目がこっちを見ている…。

 あと、ナンプラーちゃんも罪が深い…私はナンプラーちゃんと呼んで何もかも肯定して黙ってATMになるタイプのナンプラーちゃん産みたい系ヲタクになるの…もう、決めたんだっ*14…例えナンプラーちゃんが長い付き合いのさとっさんを軽く捨てて「新しいバンド組もうぜ!」って立ち去っても*15、私は「ナンプラーちゃんは前向きで偉いネェ♡」って新バンドのCD30枚買うからね…。

 あと、最も性癖に突き刺さったの、何故か「炎の報告」上手赤髪ギターだったんですけど…剥き出しの腕が理想の腕だった…太すぎず筋肉が付きすぎずだけど締まっていてがっつり筋が浮いてるの…本当に双眼鏡でご褒美タイムしてごめんなさい…あと、舌出して煽ってるときの口が超好きだった。あの普段の姿から想像できないノリノリ感、究極のギャップ萌えすぎるでしょ…。

 

植本/医者(植本純米)

 早く誰かノーベル可愛いde賞をあげて!!!!!あと、うーさんにしっぽを生やすって決めた人の口座を教えてくれ、3万くらい振り込みたい。本当に可愛いの権化すぎて何から話せばいいのか分からないかわいい。カーテンコールで紹介のあとに捌けるときに一瞬「ぴょこんっ☆」って効果音見える感じに跳ねるとことかもう理解の範疇を超えてKAWAII。まじでかわいいモンスターすぎません!?!?女子力スカウターが毎度壊れて困りましたかわいい。あと、アドリブたくさんで本当に楽しかったなー!自由な面も含めて本当に可愛くて、いや、まじでもう可愛いしか言ってないね。でも可愛いんだよ、まじでかわいい。

 あと、割とガチで医者と同一人物なんだよ~って言って信じてもらえないの笑った。化け物役者さん(ダブミ)である。

 

こっからちょっと一緒くたゾーン

 カナコさんの声が相変わらず超好き。本当に聴きやすい。魔女の声にカナコさんの声がパキッとはまるのすんごい気持ち良かった。マーシャル、本当に良い子。倒れたグレコ夫人にずっと「おばちゃん!しっかりして!大丈夫?」って声をかけてるとこ、大好きだった。父ちゃんとおんなじ癖っ毛なのが可愛くて遺伝子にマジ感謝。笑顔が大好きな父ちゃんの子だからいっつも笑ってて、本当に王様にぴったりなので古着の国を作ってくれ。冠くんの冠徹子ちゃんが友達のお母さんに似てていっつも笑ってた。ああいうおばちゃんいるよね。disc2で冠くんいないの超不安になるくらい、disc1は冠くんの声に支えられてたなぁ。disc3でまた歌声聴けるの超楽しみ!本当は出た人みんな書きたいけど無限だしここまで!

 

エクスプローラー/バンクォー橋本(橋本じゅん

 もう書くことないと思ったでしょ?(笑)あるんですねー!

 新感線にさとしさんがいたときのじゅんさんとの関係を、噂の男のさとしさんじゅんさんを知っていたらいまの数万倍楽しくてエモかったんだろうけど、今のこのまっさらな気持ちのままで会えたのも運命なんだと思う。そういう裏要素を知らなくたって十分素敵だった、エモかったってのが私が出来る証明だ。ブログで覗くストイックで後輩思いな側面があのローラを作ったと思うと震えるし、本当に素敵で尊敬できる人だなぁって思う。他の出演舞台も行きたいなって思います!!!disc3待ち遠しい!!!

 

レスポール王/元社長(西岡徳馬

 喉が弱いのでは?とかほざいてた前のブログの私を誰かぶん殴ってくれ。喉、めっちゃ強かった。パンフにも書いてあったね…。

 大物の俳優さんが役と向き合う姿を肌で感じられたの超新鮮だった…。私、disc1のレスポール王の「私は人に仕えたことがない」って台詞が大好きで、レスポール王がかなりワルの一匹オオカミで、だけど人情にはとことん熱くて、身一つでのし上がって来たつもりなのにいつの間にか人に囲まれてたってとこを想像してはわくわくしてた。そんな、わくわくさせてくれる王様が、いつの間にか大好きな王様になってました。あと、猫背さんがツイッターに書いてた「4時間超の公演後に4軒はしご」ってエピソード、リアルレスポール王すぎて超好き。

 

 

 ……以上、15,000字overです。正気の沙汰じゃない。

 とにかくメタマクのシャブを打ちまくって乗り越えた平成最後の夏、本当に最高だった。光と音の海に揺蕩いながらエネルギーを注がれまくって、脳味噌がぐずぐずに蕩けて多幸感に満ちていた。さとしさんが千秋楽で立てた一本指が瞼の裏に焼き付いているよ。「平成最後の夏、何してた?」って聞かれたら「最高にロックしてた!」って自信を持って答えられます。

 

 世界で一番熱く光るメタルマクベスdisc1の夏、ときめきをありがとう!!!

 

 ちなみにdisc2もTwitterアカウント【@40dokuro】にてリアルタイム感想をしていく予定です。

 大好きな河野まさとさんがナンプラー&パール王をやるけど、先行公開された写真が斜め上でびっくりわくわく。disc2のメタルマクベス、絶対B.B.クイーンズでしょ!?歌う曲もスコーピオンハートじゃなくて踊るポンポコリンでしょ!?まさとさんがお鍋の中からぼわっとすることに期待してます。

*1:ポケットを叩くと増える。嘘です。チケットを買いすぎたときの言い訳によく使う。

*2:メタルマクベス前にステアラでやっていた「髑髏城の七人」シリーズ5公演は全公演で戯曲の販売がありました。メタマクも売ってくれ。

*3:twitterで公演入る度に必ず何してたかレポートしてました

*4:https://natalie.mu/stage/pp/wowowshinkansen/page/3

*5:あそこは奥行きがある場所なので前列でも双眼鏡マストだった

*6:見た目も中身も

*7:関係ないけど、前楽の客降り終わりローラのいいとも〆最高だった

*8:私が見たry公演の中でも8/26だけでした

*9:http://shioring78.hatenablog.com/entry/2018/08/07/014602

*10:つまりは童貞感なんだけど、松下ジュニアは童貞っていうより純潔って感じだ

*11:あまりに歌声がぐらぐらしていたので

*12:もちろん松岡版ちくま文庫マクベスです

*13:8/13回と8/17回に行ってます

*14:©沙霧丸from髑髏

*15:後半のアドリブで衝撃的だったやつ。バンクォーの幻覚が見えるマクベスのせいでパーティーが終了したとき、偽アルフィーに声を掛けてる